172.正門side ページ22
172.
《正門side》
...あっ...無意識に触ってしまった...
A｢ん？どうしたの？｣
正門｢あっ…これ今も痛いん？｣
A｢えっ？｣
…もしかして俺にキスマーク見せたことも覚えてないんかな。あのとき普通やったのにあのときからもうかなり酔ってたんや(笑)…
正門｢大吾にこのキスマークつけられたとき痛かったんやろ？(笑)｣
A｢…なんで知ってるの？｣
正門｢聞いた(笑)｣
A｢誰に？｣
正門｢Aさん(笑)」
A｢えっ、私？｣
正門｢ぜんぜん覚えてないねんな(笑)Aさん、ほんまに外で飲むのは控えたほうがいいと思うわ。大吾にも言われてるやろ？｣
A｢…うん。いつもは言われる。でも今日は言われなかった｣
正門｢えっ？｣
A｢嘘ついてごめんね。本当はお店で大ちゃんに電話したときぜんぜん叱られなかったの｣
正門｢あの大吾がめずらしいな。Aさんは大吾が怒らなかった理由わかってるん？｣
A｢...うん｣
正門｢そうなんや｣
Aさんは缶に口をつけて長めにひとくち飲んで…
A｢...正門くん｣
正門｢ん？｣
A｢大ちゃんと私...もうすぐ別れるの｣
正門｢...えっ…｣
A｢誰にも言わないでね｣
正門｢...うん。言わないけど…。えっ、なんでなん？…そんなキスマークつけるようなことしてるのに...｣
A｢…今はまだ私は大ちゃんの彼女だからね｣
…どういうことかぜんぜん意味がわからん…
正門｢大吾から"一緒に東京に来て"って言われたやろ？｣
A｢…言われてないよ｣
正門｢大吾が言わないわけないよな？｣
A｢…やっぱり正門くんは大ちゃんばっかりだね…｣
Aさんはめちゃくちゃ悲しそうな顔をして俺を見て...
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作者名：音香-otoka-
| 作成日時：2021年9月28日 23時
