8話 キャプテンの夢(前編) ページ20
花彼side 〜 夢の中〜
『皆…ごめんね。うちがもっとちゃんと…トスを上げとったら…』
「……キャプテン…うちこそごめんなs」
『何で…?どうして、うちを責めんのん!!』
「おい、ちょっと落ち着けって…」
『椿も…!もっと、うちを責めろや!うちが悪いんや…』
「…姉貴、、」
『うちがちゃんとブロックの居らん所にボール上げとったら…うちが、こんな…もっと、自分の体調崩さんかったら…!!!皆…負けんかった!!』
「姉貴!!!」
パシン!!!
椿が花彼の頬を叩く音が静かな夜の体育館に響き渡る。
『……!!椿…!』
「おまえは…!!なんも分かっとらんじゃん!何で自分だけを責めるん!俺らは仲間じゃろうが!これは俺らの責任や!お前だけのせいじゃない!」
『でも……それでも!』
「うるさい!ちぃたぁその癖もなおしぃや!!お前は、いっつも自傷して!!!いっつも自分を責めて、傷付けて…俺は心配なんよ!」
『!!』
「いっつも我慢して、気付いとって知らん顔した俺も悪いんや…泣けよ。仲間が居る。いっぱい泣け。」
『う、うぅぅぅ…うぁ〜!!!』ボロボロ
私の鳴き声が体育館全体に響き渡った。みんなは私の周りを囲んで一緒に泣いてくれた。
__________
『ん…ふわぁ〜…久しぶりに見た、あの時の夢…私には、、仲間が居たんだ…頼もしい仲間が。私は、、キャプテンの責任に押し潰されてた。でも…もう、、ひとりじゃない。』
着替えながら…そうやって私は呟く。
『よし…!行ってきまーす!!』
「行ってらっしゃい!」
私は全速力で走っていった。そうしたら声が聞こえた
「……キャプテン!!」
『え、?』
私は驚きのあまり転けそうになりながらも駆けていた足を止めた。
「キャプテン!!」
「キャプテン!!」
「キャ〜プテン♪」
「キャプテン」
「姉貴!!」
驚きの余り、後ろを振り返るとそこには、少しだけかつての仲間が居た。いや、幻覚が見えた。
「姉貴、行こ。」
椿の幻覚が私に手を差し出す。
『うん…!』
その手を取ると、、そこにはオレンジコートが辺り全面に広がっていた…
『オレンジコート…』
「姉貴、俺たちは…負けん。」
『っ…うん!!』
「……姉貴、また、み…であ…う。」
『え、?椿?皆…待って!!』
私は消えていく皆の元へ走り出す
『待って!!皆…椿!!』
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イチゴ苺(プロフ) - 水雷様さん» そっか…分からんのんか… (2021年6月30日 17時) (レス) id: 6012745a6d (このIDを非表示/違反報告)
水雷様(プロフ) - 標準語について俺に聞くなや。 (2021年6月28日 21時) (レス) id: d668b57d1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カルミア /水雷様 x他3人 | 作成日時:2021年6月26日 10時