甘すぎるショートケーキ ページ2
「おはようっ！」
高すぎる声が教室に響き、私たちが今までしてた会話は途切れた
朝からうるさいな……と誰かは分かっているが声の方を向く。
あ、やば。目合った。
「Aちゃん…！おはよ！」
数人で立って話していた私の元に近づいてきて、私の手を握って満面の笑みで自分の席に引っ張る。
他の子はどんまーい、と言いながら苦笑している。関わりたくないのは分かるけど…
名前呼びとか迷惑。仲良いとか思われたくないし。
いや、どうせ拒否権なんてないんだけど。そんなことしたらすぐ男子に助け求めてめんどくさいことになる。
この前も、赤根が運ぶのを頼まれていた授業のノートを放置していたのを忘れてるよって教えただけで、ﾋｯ……と泣きそうな顔になり、周りの男子にお前がやればいいだろと非難され私が運ぶことになった。
よいしょ、とそんなに重くもなさそうな鞄を下ろし、話し出した。
「Aちゃん！聞いて！この前ね、バレー部に入ったんだけど、みんなとってもかっこよかったの！」
悪気など一切ない顔を見るに、相変わらず自覚は全くないらしい。
『へえ！確かにちょっとみたけどかっこいい人達だったね！』
「えへへ、そうでしょっ！それにね、みんな茉白のこと名前で呼んでくれてるの！」
なるほど、自慢したいだけか。
『そうなんだ！流石赤根さんだね、めっちゃ仲良いじゃん！』
「バレーもうまいし、ほんとかっこいいの！」
『すごいね！』
「っあの…！それでもっと仲良くなりたくて、手作りクッキーを渡そうと思うんだけど…そのぉ…」
あ、察した。
「この前の調理実習の時、Aちゃんお料理とっても得意だったでしょ…？だから…」
ここまで来たら誰でもわかる。どうせ作り方教えて欲しい、とかそんなの。
そして回避ルートなんて存在しない。
笑うしかない積みゲーに出会ってしまったような気持ちを確実に分かってない赤根は、口元に手を当てながらうるうると上目遣いで私を見る。
なんでそれで泣きそうになっちゃうかな。
「おしえてくれないかなぁ…作り方」
予想通り。拒否したいけどまた大泣きされるのもめんどくさい。
……私に拒否権はないのですか
(お名前間違えてたので修正しました)
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あまね(プロフ) - 完結 (8月5日 7時) (
レス) @page29 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
Koma?♂(プロフ) - 自分お菓子作りまぁまぁ好きなんですけどこの物語意味とか知らないケーキもあったとってもおもしろくて興味深かったです！私も応援しています！続き楽しみにしてますね！♪ (2021年10月29日 18時) (レス) @page29 id: 286de14237 (このIDを非表示/違反報告)
奏斗 - 私はお菓子好きなので今回の話は見ていてとても興味深かったです！出来れば続きが読みたいです…。よろしくお願いします！ (2021年9月3日 16時) (レス) id: 67b46556b4 (このIDを非表示/違反報告)
しう(プロフ) - 初コメ失礼します！私はお菓子作りさえできない人間なので、お菓子に沿って話の展開を広げて、簡潔にした作り方等も書いてあって本当にすごいと思います、！お菓子の説明がとってもわかりやすかったです！頑張ってください、一読者として応援しています。 (2020年11月29日 16時) (レス) id: cfe68d15df (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - めっちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2020年11月8日 19時) (レス) id: 8a7515a9b4 (このIDを非表示/違反報告)
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