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また!? ページ13

Aside

目を覚ますとそこは暗い暗い地下の様だった。

?「…目覚めた?」

声のした方へ視線を移すと先程出会ったイギリスさんそっくりの青年であった。

『貴方は!!……痛っ』

思いきり起き上がると、両手には枷がついていた。

…………もしかしなくともこれはまた拉致されたパターンではないか…

そう思うと冷や汗がダラダラと流れる。

おまけに今回はスペインさんのときよりも本格的で簡単には逃げ出せなさそうだ。

『何をするつもりですか…?!』

問わないことには始まらないと思い、優雅に紅茶……と思わしきものを飲んでいる彼に話しかけた。

?「……?何って……特に何も?」

きょとんとした顔で答える青年。
それに、先程感じられた恐怖とは打って替わって今の彼は幼い子供のようなものを感じられた。

『理由があるから連れてきたんじゃないんですか!?』

?「気に入ったから、だけど?」

いかにも普通のことのように答える彼の顔は照明によって映し出される。寂しそうな面持ちで話す彼を見て心がひきつってしまった。

そして先程まで読んでいた本を閉じ、ゆっくりとこちらへ近づいてきた。

?「そんなに怖がらないでよ。悲しくなるじゃん。」

『っ、貴方は誰…?……さっき、イギリスだって話してましたよね……』

?「……まぁ、君の知るイギリスでは“ない”ことは確かだよ。……じゃあ改めて自己紹介をしようか。俺はイギリス……だけど、“こっち”ではアーサーって呼ばれてる。アーサー・カークランドさ。よろしく。君は?」

『………私は双羽Aです。』

?「じゃあAって呼ぶね❤」

何も知らないような、無垢な笑顔を向けてくる。

『……1つ聞いていいですか?』

?「何?あと、崩して良いよ」

『……じゃあ、さっきから言ってるこっちとか私の知ってるイギリスさんじゃない、とか。どういう意味ですか…?』

ア「……まぁそれは今は知らなくて良いよ」

誤魔化すように返答したあと、彼は部屋を出ていく。

『なっ、私を出してください!!』

ア「んー?まぁ後でまた来てあげるから。今はそこにいてね?」

小さい子をあやすように言ったあと、スタスタと出ていった。

『…………どうしよう。』

あの時とは違い、南イタリアさんみたいに今のところ味方は近くにいない。

本当に絶体絶命の危機に陥っている今、彼を待つしかなかった。

……ていうか私ってなんでこんなに拉致されるの…?←

だーれだ→←出会い



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美布田千絵(プロフ) - TARAKOさん» お久しぶりです!ちょっとした合間を縫った更新ですが…そう言っていただけて、嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります!! (2020年6月29日 17時) (レス) id: 56eaaeca6c (このIDを非表示/違反報告)
TARAKO - うっひょっ!久しぶりの更新嬉しいです!これからも更新頑張ってください!! (2020年6月28日 9時) (レス) id: db32771aed (このIDを非表示/違反報告)
美布田千絵(プロフ) - TARAKOさん» 大丈夫です!!わぁぁぁあ……そう言っていただき、ありがとうございます…!!!はい、頑張らせていただきますね!! (2020年4月18日 13時) (レス) id: 56eaaeca6c (このIDを非表示/違反報告)
TARAKO - こんな遅い時間にすみません、、、素敵な作品ですね!更新頑張ってください!!応援しています!! (2020年4月18日 0時) (レス) id: 75c31c63dd (このIDを非表示/違反報告)
美布田千絵(プロフ) - ええええええ?!ありがとう!?そしてありがとう!? (2020年3月5日 23時) (レス) id: 91d976edfd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美布田千絵 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月26日 11時

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