87話 ページ37
『う、うそつかないで！！そんな訳ない！！』
FL「じゃあ今Aは血を操れる？」
そう言われて親指についてる若干固まっている血に意識を集めて操ろうとする。でも、何をしても血は操れなくて今度は翼を出そうと背中に力を入れるけど翼も出てこなかった。
それじゃあ、わたしは、
FL「分かってくれたみたいで嬉しいよ」
FL「イエナがAに口移しで薬をあげた時は凄くイラついちゃったけど、Aから僕達を求めてくれたから良いんだ」
『ちがう、ちがう、そんな訳ない』
『私は、あんた達なんかの血を求めたりしない！』
FL「じゃあそんな物欲しそうな眼差しで見つめないでよ」
『っ、！！』
FL「一々動揺してかわいい」
FL「早く素直になれば良いのに」
『うる、さい…、』
早く血を飲みたい
血で口の中をいっぱいにしたい
だめ、わたしはあんなやつの血なんか
２つの感情が心を独占しようと戦っている。どくどくと、心臓が忙しく動いてごくりと涎を飲み込む。体は血を欲してるのに心はそれを拒否してる。
こんな苦しい状況、もう味わいたく無かったのに
FL「…はぁ」
突然溜め息をついて離れていったフィリックスに何処か安心した。これで私は私を見失わないで済む。
そう、思っていたのにこちらを振り向いたフィリックスの腕にはナイフの切り傷がついておりそこから血がドクドクと流れていた。ドクン、と心臓が跳ねる。
『ぁ、うぁ』
FL「そんなに前のめりにならないの」
FL「首枷のせいで跡ができちゃうよ？」
『っ、ちが、！うっ、ぁ〜！』
FL「やっぱり体は正直だね」
FL「このまま心も正直になってくれれば助かるんだけど…」
『やだ、ちかづかない、で』
FL「お腹空いてるよね？飲みたいよね？」
『っ、う"ぅ"〜！』
首を小さく横に振るだけの私に美味しそうな血を垂らしながら近づいてくるフィリックス
あ、床に落ちた。勿体無い、フィリックスの血は一段と甘くて美味しいのに…
頭の中は血のことだけでまともな考えは何一つ思い浮かばない。近づいてくる人がどういう人か、私は何をしてようとしていたのか。今は血の事しかかんがえられない
FL「ほら、僕が欲しいって言って？」
だめ、だめだめだめ！冷静になって、この人は、この人達は私を自由にしてくれない。思い通りになんかなっちゃだめだよ、
でもおなかすいたし、ちがほしい
こんなおいしそうなちをのまないなんて、そっちのほうが"駄目"だよ
『ぁ、ぅふぃりっくす、がほしい、！』
FL「ふふ、
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いっぴぃ。(プロフ) - あんずさん» こちらこそ度々更新が止まっていたのにも関わらず最後まで応援して頂きありがとうございます！今のところafter storyは書けたら書こうかなと思っているので期待して待って頂ければな、と☺️ (2月23日 19時) (
レス) @page27 id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます！大好きな作品なので終わってしまうのが少し悲しいですがスランプになりながらもこんなに素敵な作品を完結して下さってありがとうございます！！after storyも見てみたいです✨️本当に完結おめでとうございます！ (2月23日 18時) (レス) @page40 id: 0010bffdfc (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！これからも頑張りますね！ (12月24日 15時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
れな - とても面白い作品です！！これからも頑張って下さい!! (12月22日 21時) (レス) @page27 id: e984d5283c (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - ﾄｹｲﾁｬﾝさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！ (11月14日 22時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いっぴぃ。 | 作成日時：2023年11月3日 22時
