83話 ページ33
『貴方が一番依存しないと思ってた』
HN「えー?そう?」
チャンビンが帰って数時間後、扉を勢いよく開けて入ってきた彼。リス顔のくせに性格は可愛くないこの人。
『正直貴方は1人でも生きていけるでしょ』
HN「ん〜まあ、そうだね」
『だったらなんで、』
HN「なんで、とか理由は関係ないよ」
HN「こんな僕を依存させちゃったんだから責任ぐらいは取ってもらわないと」
『責任って、無理に決まってるでしょ』
『早く解放してよ』
HN「本当、自分勝手だね」
『……は?』
目を細めたジソンに顎を掴まれて無理矢理上を向かせられた。まるで私を従わせるような行動に、ジソンは丸い頬の片方だけを歪ませて薄気味悪く笑った。
HN「みんなを依存させた自分が悪いのに責任は取らないんだ」
『勝手に依存しただけでしょ』
HN「それもそうだね」
HN「だから俺も勝手に君を捕まえるよ」
『そんなの、』
HN「何、お互い自分勝手にやってるんだから文句は無いでしょ」
言い返そうにも反論が思いつかず口をハクハクと動かすだけ。
その行動に満足したのか次は両頬を歪ませて満面の笑み、というのか満足した様に笑ってみせたジソン。その笑顔を見たくなくて顔を逸らそうとするがそれは叶わず、目だけを逸らす。
HN「可哀想なA」
HN「自分のやった事が裏目に出て自分の首を絞めるなんて思っても無かったでしょ?」
『っ、うるさい』
HN「ほら、逃げた事今謝れば拘束は解いてあげるけど?」
『誰が謝るもんか』
優位に立っていると思い込んでるジソンを睨み、顎を掴んでいる手を無理矢理振り払う。
いつまでこんな拷問のような事をされなきゃいけないのか分からない。もう限界だ、ジソンが帰った後に逃げてやる。
昨日までの順番で行ったら次は朝に来るはず。それまでに時間はあるし、どうやって逃げようか
HN「逃げようとか考えてるみたいだけど、無理だよ」
HN「諦めな」
『早く出てってよ』
HN「…図星?」
『、うるさい』
話せば話すほど言い返す言葉が見つからず、謎に強気になるだけ。
HN「お馬鹿でかあいいね」
HN「じゃあ俺はもう行くから、せいぜい頑張って〜?」
『だまれ、』
愛おしい人を見ているようなドロドロの瞳で見つめられてその甘さに胸焼けがしてくる。
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いっぴぃ。(プロフ) - あんずさん» こちらこそ度々更新が止まっていたのにも関わらず最後まで応援して頂きありがとうございます!今のところafter storyは書けたら書こうかなと思っているので期待して待って頂ければな、と☺️ (2月23日 19時) (レス) @page27 id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます!大好きな作品なので終わってしまうのが少し悲しいですがスランプになりながらもこんなに素敵な作品を完結して下さってありがとうございます!!after storyも見てみたいです✨️本当に完結おめでとうございます! (2月23日 18時) (レス) @page40 id: 0010bffdfc (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますね! (12月24日 15時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
れな - とても面白い作品です!!これからも頑張って下さい!! (12月22日 21時) (レス) @page27 id: e984d5283c (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - トケイチャンさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです! (11月14日 22時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いっぴぃ。 | 作成日時:2023年11月3日 22時