79話 ページ29
SM「ふわぁ、どう？調子は」
『…出てって』
SM「冷たいAも魅力的だね」
SM「でも物理的に冷たくなっちゃ困るから毛布持ってきたんだけど」
『…もう夜なの？』
SM「そうだよ。今は21時過ぎたくらい」
SM「そう言えば、Aのお母さんがお昼頃に来たけど…聞きたい？」
『お母さんが？』
SM「そう、Aが書いた手紙を持ってきて「Aに何をしたの！！」って怒ってたよ」
SM「うるさかったからすぐに引き取って貰ったけどね」
『お母さんには何もしないで！！』
SM「それはそっちの態度によるけど」
『っ、』
SM「…嘘だよ」
SM「あの人に手を出したら後々が怖いからね。まあ、こっちにも段取りがあるから、まだってだけ」
面倒臭そうに目線を移すスンミンに何か深い裏がありそうで妙な胸騒ぎがする。変な方向に思考を巡らせてしまうが、この人達なら全てやってしまいそうと嫌な妄想が止まらない。
取り敢えず今は逃げる事だけを考えよう。スンミンが入ってきた様子を見るに、扉の向こう側には監視はいない。それに鍵も付いていないし、簡単に開く。
この鎖達を壊せたらすぐに逃げれるのかもしれない。外への心配はないから、今はこの鎖達だ。
SM「何考えてんの？」
『…言う義理はない』
SM「言ったよね？」
SM「犬は嫉妬深いんだから、嫉妬させないでって」
『随分と心の狭い犬なんですね』
理不尽な事を言ってくるスンミンに対して煽るように言い返せば、余裕が溢れた笑みを返され心の隅で沸々と怒りが沸いてくる。
SM「じゃあまた明日ね」
『っ、外してよ』
SM「おやすみ〜」
がちゃ、と虚しく扉は閉められる。この部屋には毛布と空腹感だけが残った。
吸血鬼は血を飲まなくても１週間は生きていける。でもそれは他の食べ物で空腹を満たしている時に限る。私は他の物で満たしていないし、先日強い吸血衝動が無理矢理起きたばっかりだ。
血なしでどれだけ耐えられるんだろうか。不安と怒りで壁などを殴りたかったけど、それすら叶わずに不満が募っていく。
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いっぴぃ。(プロフ) - あんずさん» こちらこそ度々更新が止まっていたのにも関わらず最後まで応援して頂きありがとうございます！今のところafter storyは書けたら書こうかなと思っているので期待して待って頂ければな、と☺️ (2月23日 19時) (
レス) @page27 id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます！大好きな作品なので終わってしまうのが少し悲しいですがスランプになりながらもこんなに素敵な作品を完結して下さってありがとうございます！！after storyも見てみたいです✨️本当に完結おめでとうございます！ (2月23日 18時) (レス) @page40 id: 0010bffdfc (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！これからも頑張りますね！ (12月24日 15時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
れな - とても面白い作品です！！これからも頑張って下さい!! (12月22日 21時) (レス) @page27 id: e984d5283c (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - ﾄｹｲﾁｬﾝさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！ (11月14日 22時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いっぴぃ。 | 作成日時：2023年11月3日 22時
