73話 ページ23
本来の予定なら１週間後とかに出て行こうと思っていたけど、それだと言いくるめられそうだから今直ぐ出てく準備を始める。皆さんが寝た後に静かに出て行こうと、お母さんに渡す手紙等を準備して時間を過ごす事にした。
手紙だけでお別れは申し訳ないけど、お母さんならこの気持ちを分かってくれると思うから。
きっと今下はお葬式のように暗い雰囲気だと思うけど、そんなの知らない。私の気持ちを少しでも分かればいい。
時刻は21時。殆どの準備を終えて、後は皆さんが寝るのを待てば良いだけ。すると突然、扉を叩く音が聞こえて思わず肩が跳ねた。
SM「…開けなくても良いから話だけ聞いてくれない？」
反応してしまったら負けだと思って扉とは真反対の方向を見ながら無視をする。
SM「今日はごめん。少し強い事言っちゃったけど皆んな本当は離れたく無かっただけなんだ」
SM「Aが2階に行った後皆んな泣きそうになっちゃって、まあ何人かは泣き疲れて寝ちゃったんだけど」
SM「取り敢えず詳しい話はまた後でしよう。Aもそれまでに考えをまとめといて。…じゃあ、おやすみ」
階段を降りる音が遠のいてやっと体を動かした。いつもはスッと頭に入ってきた冷静なスンミニオッパの言葉に何も心が動かされない。
本当はこんな事考えちゃ駄目だと思うけど、私が話した後の皆さんはまるでお父さんのようだった。
インターフォンに出るのも駄目。外に1人で出るのも駄目。情報を得るための電子機器の使用も駄目。
あれも、これも、全て私を縛るための行動だ。
『…きもちわるい』
私はお父さんが嫌いだ。人の気持ちを考えずに、お母さんを縛っていたお父さんが。
私は早く夜中になって欲しくて一定に進む秒針に願った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1068人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いっぴぃ。(プロフ) - あんずさん» こちらこそ度々更新が止まっていたのにも関わらず最後まで応援して頂きありがとうございます！今のところafter storyは書けたら書こうかなと思っているので期待して待って頂ければな、と☺️ (2月23日 19時) (
レス) @page27 id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます！大好きな作品なので終わってしまうのが少し悲しいですがスランプになりながらもこんなに素敵な作品を完結して下さってありがとうございます！！after storyも見てみたいです✨️本当に完結おめでとうございます！ (2月23日 18時) (レス) @page40 id: 0010bffdfc (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！これからも頑張りますね！ (12月24日 15時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
れな - とても面白い作品です！！これからも頑張って下さい!! (12月22日 21時) (レス) @page27 id: e984d5283c (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - ﾄｹｲﾁｬﾝさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！ (11月14日 22時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いっぴぃ。 | 作成日時：2023年11月3日 22時
