66話 ページ16
遠くなった2人の足音の代わりにその倍の足音が聞こえてくる。敵か味方か分からないけど、私は扉を無理矢理開こうと激しくぶつかり続けた。
HN「...A、そこにいるの?」
『ジソンイオッパ...?はい、います!!』
LK「A扉から離れてて」
『え、?あ、はい』
扉の向こうからジソンイオッパの声が聞こえ、返事をすると次はミノオッパの声が聞こえて来たのでそれに従って扉から離れる。
返事をした数秒後、扉がすごい勢いで開き金具の部分がボロボロになって本来の役割を果たす事が出来なくなっていた。
HJ「A!」
FL「良かったぁ...」
扉の向こう側には安心したような笑顔を浮かべて立っているリクスオッパと、額に汗を浮かべて焦っているヒョンジニオッパと扉を蹴飛ばした後なのに涼しい顔をしているミノオッパが先頭になって、後ろには他の皆さんがいた。
いつもなら安心する筈なのに、今日だけは怖さで体が勝手に震えた。
いつも見ている顔なのに、全身は血だらけで違和感が凄い。血の匂いから分かるけど、これは本人達じゃなくて吸血鬼の血の匂い。でも本人達は気にしている素振りを見せないから私がおかしいのかと錯覚に陥りそうになった。
『何で、そんなに血が、』
HJ「?、別に敵なんだし良くない?」
『敵とか、』
いつもの優しさを見ていたから忘れてたけど、そういえばこの人達は裏組織の人達なんだ。片足、ではなく全身がどっぷり浸かってるほどの人達。
FL「そんな事よりAが無事で良かったよ!」
『わっ、...っう!』
いつものようにリクスオッパに抱きつかれるけど、強い力で抱きつかれたせいかあの男に蹴られた腹部に鋭い痛みが走った。
SM「ごめん、ちょっと見るね」
CB「痣...?」
SM「誰にやられたの」
スンミニオッパに服を捲られてお腹がというか、肋骨の下にある青黒い痣が露わになった。今まで感じた事ない強い威圧感を感じて変な汗が出る。
『これは、...ってそんな事よりお母さんです!』
『おとうさ、ボスを見ませんでしたか?』
IN「ボスなんかよりAの治療しないと、」
『私の怪我なんてどうでも良いです、早く行かないと...!』
『お願いします。手を、貸して下さい』
私の治療を優先しようとする皆さんの顔を見て必死に懇願する。焦りか悲しみで目の前が霞む、こんな惨めな姿を見せたくはないけど今はそんな事思ってる場合じゃない。
『心中するって言ってました...!早くしないと、』
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いっぴぃ。(プロフ) - あんずさん» こちらこそ度々更新が止まっていたのにも関わらず最後まで応援して頂きありがとうございます!今のところafter storyは書けたら書こうかなと思っているので期待して待って頂ければな、と☺️ (2月23日 19時) (レス) @page27 id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます!大好きな作品なので終わってしまうのが少し悲しいですがスランプになりながらもこんなに素敵な作品を完結して下さってありがとうございます!!after storyも見てみたいです✨️本当に完結おめでとうございます! (2月23日 18時) (レス) @page40 id: 0010bffdfc (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますね! (12月24日 15時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
れな - とても面白い作品です!!これからも頑張って下さい!! (12月22日 21時) (レス) @page27 id: e984d5283c (このIDを非表示/違反報告)
いっぴぃ。(プロフ) - トケイチャンさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです! (11月14日 22時) (レス) id: 4cb6ac74d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いっぴぃ。 | 作成日時:2023年11月3日 22時