そして、誰も“俺の恋心”を知らない。 ページ1
．
「倫太郎！今日もきいて！」
あぁ、また侑のことだろうな。
Aの話はいつも侑のことで、俺に入る隙はない。
「、いいよ。」
そう返事をすれば大袈裟に喜ぶ。
これが日常。
「体育、今日バレーやったやん？そん時、あつむがすっごいサーブ打っててん！．．．かっこよかったなぁ、。」
だって侑はバレー部だからそれくらい普通だよ。
なんて、言えるわけもなく俺はただそれに相槌をうつだけ。
「侑、かっこいいもんね。」
「うん！すっごくかっこいい！」
侑を想って笑うAは可愛い。
その笑顔は、俺に向けられたものじゃない。
Aは、俺の初恋の人は
侑は男の俺から見てもすごくかっこいい。
もちろん、双子の治も。
Aが侑を好きになるのも、分かる。
「倫太郎、あつむってさ何好きなん？」
教えたくない。
教えてしまったら、Aはもっと侑のことを知って、もっと好きになってしまう。
それでも、俺は馬鹿だから答える。
「たしか、トロだった気がする。」
「トロ！まじかぁ。トロやったら差し入れできやんね。」
楽しそうに笑うAの目には、俺が映っていないだろう。
「あ、じゃあさ。倫太郎は？何好きなん？」
いつも侑のついでに俺の好きな物や、よく行く店などを聞かれる。
そう、侑の�爐弔い猫瓠�
「俺は特にないかな。．．．あ、でもレモンタルトは結構好き。」
これは嘘じゃない。
「なんか意外かも。」
侑の時と同じような、綺麗な笑顔になるAをみると、勘違いをしてしまいそうになる。
やめて。
俺のことが好きじゃないんなら、侑のことが好きなのなら、俺にそんな笑顔を向けないで。
「レモンタルトか〜。今度差し入れで持ってくるね！」
ほら、また。
君がそうやって笑いかけるから俺はAのことをどんどん好きになる。
俺は、Aが大好きなんだ。
そう、伝えたい。
「ありがと。」
「楽しみにしてる。」
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そして、俺は“君の恋心”を知らない。
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みや(プロフ) - ありがとうございます！北さんは背中を押す役が結構多いので、どこかで必ず報われる作品を作ろうと思います！ (2017年12月25日 8時) (
レス) id: c376f87d56 (このIDを非表示/違反報告)
湯たんぽ - 最高したし涙も出てきました！！北さん好きなので余計に、、、、これからも頑張って下さい (2017年12月25日 5時) (レス) id: e17635b3c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや x他1人 | 作成日時：2017年12月8日 17時
