Episode fifty two ページ10
夕雨side
紗「まずは…ごめんなさい」
『………』
紗「貴女を…傷つけてしまって。そんなつもりじゃ、なかったのよ」
『…姉さん。話を…聞いてくれる?』
紗「ええ…我慢しないで」
ソファにもたれかかって腕を広げる姉さん
泣いてもいい、のかな
『姉さんの…せいじゃない。私が、怖かっただけ』
紗「怖い?」
『気づかないうちにまた…誰かを傷つけるんじゃないかって。練習すればするほど、上手くなって行くのが怖かった』
紗「夕雨…」
『貴女の事を尊敬しているのは本当です。努力を重ね続け、いつまでも高みを目指す姿に惹かれます』
段々と口調が戻ってくる
大丈夫、姉さん達なら受け止めてくれる
『逃げ出した私と違い、向き合う姉さんは憧れです。これからも、貴女を追いかけさせてください』
紗「夕雨」
『はい?』
ギュッと、姉さんの顔を見るため離れた私を再度強く抱きしめた姉さん
少し前までは私が抱きつく側だったのに、抱きしめられるとドキドキしてしまう
紗「夕雨」
『………?』
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作者名:炙りチャーハン | 作成日時:2018年8月25日 2時