こちら、思い出焼却炉です。【刀剣乱舞】 (ページ4)

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本丸前に着くと、なぜか大河も付いてくると言って聞かなかった。

…きゃんきゃん吠える犬みたいだ。

本丸前から本丸まで間に鳥居がいくつもある。

その鳥居を越えると、どこか雰囲気のある大きな日本家が見えた。

「…相変わらず気持ち悪い…」

「…先輩、大丈夫っすか」

「ん。へーきへーき」

仕事だし。

やっとの事で本丸の敷地内に入ると、目の前では短刀達が楽しそうに遊んでいた。

…あれは、…秋田藤四郎と前田藤四郎か。

奥には乱藤四郎も見えるな。

「…なあ、そこのチビ。

君らの主知らないか」

そう話しかけると、三振りは私にやっと気づいたのか顔を曇らせた。

「…秋田、前田。いこ」

「あ、でも…」

「良いから」

…逃げられた。

相変わらず、嫌われてるな。私…

「…いくら神様だと言っても失礼すぎませんか。彼奴ら」

「あー、…慣れてるから。大丈夫」

…零課の役人は刀から嫌われる事が多い。

何故なら、零課に勤める役人は時を遡ってしまったからだ。

…それは禁止事項だというのに。

「あら、」

「…おや」

「いらっしゃい。Aさん」