私は愛されていることに気づいていない。【ツイステットワンダーランド】【愛され】

６０、優しくて甘い罠 ページ12

「…、…」


まさかこれが罠だったなんて、夢にも思わないでしょ。


「お姉ちゃんなんて嫌いだ…」

「わ〜っ、ごめんってば！

っていうか騙してないからね！？


最後の花火の打ち上げ、Aも見たいかなって思って誘っただけだから！」


「じゃあ、なんでNRCの人大集合してるの…！」

「パパが勝手に…！！」


パパなんて嫌いだ…。

だってさっき告白された相手にすぐ会うとか気まずい以外の何でもないでしょ！！


「…それに、Aも喜ぶかなって…」

お姉ちゃんは少し落ち込んだような素振りを見せた。

…、………あ〜！！！！！

もう、…ずるい。



「…わかった、お姉ちゃんが普段使わない気を頑張って使ってくれたんだよね。

その努力は認める」

「すごいナチュラルに馬鹿にされてる…」

何のことかわからない。

…そういえば、


「今日の夜空、綺麗だね」

「え？…あー、言われてみれば！

星すごいはっきり見える！」

「…月も綺麗な色してる」


「…、はっ。…月が綺麗ですねってこと…？」

「調子に乗るな」

お姉ちゃんテンション高いなぁ。


「A！もう怪我は良くなったのか？無理はするなよ！」

「アジーム先輩。

はい、マレウスのおかげですっかり治っちゃいました。

心配してくれてありがとうございます」

アジーム先輩、とにかく明るい本当に真夏の太陽みたいな人。


「…A、少し傷をよく見せてくれ」

「はい、こっちの頰です」

バイパー先輩はじっと私の顔を見つめた。

すると、少し触ったり伸ばしたりしてきた。

くっ、美人に見つめられると照れる…！！！



「…マレウス先輩の魔法は本当に凄いな。

本当に綺麗に治っている」

「へぇ、魔法にも凄さってやっぱりあるんですね」

「当たり前だ。

まあ、大体は持ち前の魔力量と経験値で決まるが」

じゃあ人生みたいなものだね。

…うわなんか深いこと言ったな私。


「いつでも宴に来てくれよ！

歓迎するぜ」

「はい、気が向いたら行きます」

「ああ！」

ま〜〜〜じで明るいなこの人。

話してて楽しい。

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