不器用でも良いよ、好きだから【フロイド・リーチ】【ツイステ】 (ページ1)

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ハートがいっこページ1

__________初めて。

恋に落ちた、音がした。

キュンとして、

心臓が、締め付けられて、

目が…離せなく、なる

「…な、まえは、」

「…ぇ？…ぼ、ぼく…でしょうか…」

小さな声だった。

…けど、

声を聞いた途端に好きが溢れて止まらなかった。

顔も少しだけ見える。

…苦手だった式典服も、少しだけ良いと思えた。

「…A…、…です…」

「オレは、フロイド・リーチ。

オレと番になって！！！」

馬鹿正直。

直球が一番だと思った。

Aは怖がる、とか怯えるんじゃなくて

申し訳なさそうに謝った。

「…ごめんなさい」

けど、そこでへこたれるオレじゃない。

「…なんで謝んの」

「…え、…えぇと、…そ…そういう…

礼儀作法…だから…？」

おどおど喋る奴は好きじゃなかったけど、Aは別だった。

もっと声をゆっくり聞きたい、そう思った。

「…リーチくん？」

その時のオレは何を思ったのか。

入学式。

公衆の面前で

Aにキスをかました。

赤い紅葉が頬に浮かんだのは言うまでもない。