ワスレナグサ (ページ46)

今日:22 hit、昨日:70 hit、合計:48,545 hit

46 ページ46

バスが再び走り出し、

他のお客さんは寝始める人や

動画を見ている人が増えていく中で、

私と柳田さんは周りの人に

迷惑にならないボリュームで話し続けた。

柳田「Aちゃんが嫌じゃなかったら
連絡先交換しない？」

『いいですよ！これからお世話になる
先輩になりますもんね！』

柳田「いいの！？」

『いいですよ！絶対男バレには入るって
決めてたので！柳田さんとは仲良くした方が
いいのかなと思って。』

私の携帯に追加された将洋の文字。

きっと柳田さんの下の名前なんだろうけど

そのままじゃダメな気がして、

柳田先輩と変更して登録をし直した。

柳田「このアイコンに写ってる男の人って
受験の時迎えに来てくれて人だよね？彼氏さん？｣

『いえ、幼馴染です！』

柳田「そうなんだ、彼氏かと思ってた」

『違いますよ！仲良いですけど
付き合っては無いです！』

何でこんなに必死になって

祐希との関係を否定してるのか分からないけど

ただ一つだけ言えることがあるとするのなら

祐希の彼女が私じゃ不釣り合いだって事だ。

物心ついた時から私は祐希の事が好きで

ずっと片思いをしてきたけれど、

今の私じゃ祐希の彼女になんてなれないし

私が祐希の彼女だって勘違いされたら

きっと祐希が困るに違いないのだ。