ワスレナグサ (ページ41)

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夜行バスに乗る時間が残りわずかとなり

持っていく荷物に忘れ物はないか

確認をするために自分の部屋に戻ろうと

立ち上がり歩くと何故か祐希まで着いてきた。

そういえば今日、祐希あまり話していない気がして

何となく祐希の顔を覗き込むと、

辛そうで泣いてしまいそうな表情をしていた。

石川「Aに渡したいものがあるんだけど」

って言いながら祐希が渡してくれた紙袋の中身は

可愛い絵柄で包装されたものと、

アルバムのようなものと手紙が入っていた。

石川「向こうに着いて落ち着いた時とか
夜行バスの中で開けてね。」

きっと私のために色々悩んで、

プレゼントを買ってくれたんだろうなって思うと

祐希の優しさがよりもっと好きになった。

『ありがと…』

石川「真佑と電話終わった後でもいいから
俺とも電話してくれる？」

『もちろんだよ！絶対電話する！』

石川「ありがと。もし辛くなったら
いつでも頼ってきてよ？」

『うん！頼りにしてますよ。』

石川「何その上から目線の言い方」

『えへへ何となく』

石川「本当に心配だよ。」

『心配してくれてありがと！
でも頑張るって決めたから応援してね？』

本当は祐希と同じ高校に行って、

今まで通りの毎日を過ごしたかった。

でも変わるって自分で決めたんだ。

だから戻ってきて祐希と再開した時に

「変わったね」って、「可愛くなったね」って。

言われるように頑張らなくちゃ。