ワスレナグサ (ページ21)

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真奈や祐希と会えなくなってしまうから、

きっと卒業式は大号泣しちゃうんだろうなって

ハンカチを準備していたのに、

卒業式早く終わらないかなって眠気に襲われてる私に

祐希は小声で｢昨日寝てないの？｣と耳打ちをしてきた。

『寝たはずだよ』と返事はしたけれど、

祐希にはちゃんと聞こえてないみたいだ。

卒業式が終わり、祐希と真奈と校門前で

記念写真を撮り終えて後輩達が待っている部室へ

祐希と2人で歩いていった。

沢山の花束とお菓子を持って、

泣いている後輩たちを見てもらい泣きをしてしまい

この感情を処理しきれない私は

祐希に軽く八つ当たりをした。

石川｢いい後輩に恵まれたな？｣

｢うん…｣

山本｢石川先輩、A先輩。
3年間本当にお疲れ様でした。

これから先輩たちが残してくれたものを
守っていきます！高校生活も頑張ってください｣

そう言われてもらった色紙には

後輩たちからのメッセージが長文で書かれていて

横に貼られていた写真にまた泣いてしまった。

監督｢本当に3年間お疲れ様。
一緒にプレイ出来て良かったよ。

これから2人には、乗り越えなきゃいけない壁が
立ち向かってくるかもしれないけど
絶対乗り越えられると思ってるよ、｣

監督の言葉に胸が熱くなって、

私は深くお辞儀をして在り来りな言葉の

｢ありがとう｣しか言うことが出来なかった。