ワスレナグサ (ページ16)

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早いようで受験を終えて2ヶ月がたち

合格発表の日がやってきた。

朝起きてからこんなに憂鬱だった日は

今まで無かっただろう。

それほどまでに朝から気分は下がっていて

起き上がることさえ出来なかった。

ベットの上で大きくため息をついていると

勢いよく私の部屋の扉が開いた。

石川｢いつまで寝てんの？
ずっとリビングで待ってたんだけど。｣

『は？なんでいるの？』

石川｢今日合格発表だろ？
だからついて行くんだよ。｣

『でも祐希学校あるでしょ？』

石川｢休んだから大丈夫。｣

『何言ってんの！？内申に響くよ！？』

石川｢俺もう高校受かったし。
1日ぐらい学校休んだっていいんだよ。｣

『聞いてないんだけど！？』

石川｢言ってなかったからな。｣

『なんで言ってくれないの！？』

石川｢今日のAの結果次第で
言うか言わないか決めてたんだよ。｣

そういう小さな気遣いが出来るから

祐希は女の子からもモテるんだ。

石川｢ボーッとしてないで早く準備して。
Aのお母さんも朝ごはん作って待ってるから｣

祐希から離れて変わりたいと思いつつも

私の精神安定剤でもある祐希から離れて

自立なんて出来るのだろうか。

今更になって自分が決めた進路を後悔をし始めた。

やっぱり同じ高校を選んだら良かったのかな。

石川｢なんでそんな暗い顔してんの？
Aなら大丈夫だよ。きっと受かってる｣

私の表情だって誰よりも早く気づいて

言って欲しい言葉を言って欲しいタイミングで

いつも言ってくれるのだ。