藤井組のアゲハ姫と王子様 (ページ7)

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6話　父上ページ7

その後、私は父上の元へ行った。

「父上、私に用事とはなんでしょう？」

純「…」

「あの、父上？」

純「…今日、ドイツから手紙が届いたんだ」

「え？」

父上は、そう言って、私に手紙を渡した。

純「俺は桜華のことは好きだが、桜華の父親は余り好きになれねぇ。婚約者がいる身でありながら俺が大切に育てあげた娘を誑かしたんだからな」

「…父上、貴方には話しておきます。桜華の父の事を」

純「…」

「桜華の父は、ガイと申します。ガイは、ドイツではとても高い地位にいる人間で、私の通っていた学校でも知らない者はいませんでした。私達が出会ったのは、ガイが気まぐれに開催したお茶会でした。友達に無理矢理連れて来られて、私が退屈にしている処にガイから話しかけて来ました。」

「それからというもの、ガイは暇の時間さえあれば私に会いに来てました。」

「そして、告白され、私達は付き合う事にしました。夏が来て、私はガイの母上の所に遊びに行きました、そこでガイの婚約者と会いました。その婚約者に言われたのです。ガイのために身を引いてくれ、と。そして、私の考えた別れ方が手紙をガイに送りました。そこには、自分が日本最強と呼ばれる、極道藤井組、組長の娘だと書きました」

「例え、一方的な別れ方だとしても、あの手紙を読めば、私の事を嫌いになったと思います」

純「ルナ、お前にしては甘ちょろい別れ方じゃねぇか」

「はい？」