分かってないよ、君はずっと ページ8
｢最近根詰めすぎじゃない？｣
コト、手元に置かれたコーヒーカップ。中で揺れるは、きっとココアだ。叶はゲーミングチェアに座る私を見下ろして、私の伸びてきた前髪を指先で分けた。
｢だってぇ。刀也先輩が主催するマリカは今年が最後なんだよ！？絶対勝ちたいに決まってるじゃん………なんでそんな納得できないみたいな顔するの！？｣
私の答えが不十分だったらしく、叶は眉をひそめてしまう。彼の筋張った指先は私の耳の下に移動し、ぷくりと浮き出たホクロを何度か撫でた。
｢くすぐったいよ｣
｢……なんで。Aはもちさんなの？｣
え？聞き返しても、言い直してくれる雰囲気では無かった。彼の真意を考える。でも、叶の思考はいつも私は理解できなくて、分からないままに答えを出すのが、お決まりになってしまった。
｢刀也先輩、だから？｣
｢……はぁ。あのさぁ、｣
｢そんな呆れた声出さないでよ｣
｢だってさ、それなら僕でもいいじゃん｣
｢え？｣
｢有耶無耶になっちゃったけど。あの時、僕にしなよって言ったの、まだ取り消してないよ｣
叶の顔は真剣だった。冷やかしひとつ無く、私は固まってしまう。でも、答えは一つだった。
｢でも、私は｣
｢うん、Aがそう言うのは分かってる。でもまだ、心が追いつかないんだ。150年経っても、未だに僕は考えてしまう｣
あの日、アイツじゃなくて僕の手を選んでくれていたらって。
｢後悔したって仕方がない事なのに、僕は。……あは、もういいや。ねぇA、ずっと、怖くて聞けなかったんだけど｣
Aは150年前の僕を恨んでる？
私はううん、って首を振った。きっと、コンマ１秒の隙間も無かった。
｢大好きだよ、ずっと。だから今生も隣にいたの。……私150年前から知ってたよ、叶が何も無い私のそばにいてくれて、優しくしてくれた理由。私はずっと、叶にごめんなさいって思って生きてきたけど、……ねぇ、もしかして、ありがとうって思っても、いいの？｣
いいよ、今度は叶が隙間を開けなかった。
｢150年前からずっと。僕はAの幸せだけを願って生きてきたんだ。僕はAが聖女じゃなくたって、Aが大好きだからそばにいたんだよ。いたいんだよ。記憶がないふりしたのも、それを分かってほしかったから｣
本当にAが好きだよ。それに私もって返すと、叶は笑った。そして分かってないよ、なんて言う。
もちさんが一番のAには、きっと分からないよって。
繧､繧ｭ繝舌ヮ繝翫う繝ｦ繝薙し繧ｭ→←二人きりだと地獄みたいな空気になる葛葉と雲桜【にじさんじ】
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シィ(プロフ) - きゃーなんて綺麗な声ではなく悶えるような声を発しながら楽しく読んでいたら気づけば無言で涙ボロボロで読んでました。後日談とか勝手に考えてさらにもーッ!!!って気分です。最高でした。 (4月2日 2時) (
レス) @page49 id: 45c181e6d5 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 数時間で一気読みしました。長い長い映画を見たような気分で、ずっと泣いています。「二次創作」や「夢小説」の一言で片付けるにはあまりに勿体ないほどの作品でした。本当にこの作品に出会えてよかった！ 現世でも来世でも、さくらもちに幸あれ！！ (3月28日 23時) (レス) id: 50bb1a18fa (このIDを非表示/違反報告)
紫月とと - 初めて拝見してから一気見をしてもうボロボロと泣きっぱなしでした笑 こんなにも綺麗な恋があるのだろうか、と夢を見させて頂きましたし、何よりも二人の気持ちが尊すぎました😿🤍 さくらもちに永遠の幸あれ！ (3月28日 15時) (レス) @page49 id: 5d87268641 (このIDを非表示/違反報告)
なえ(プロフ) - コメント失礼します。今日（昨日）初めて見てそのまま一気見したのですがここまで大号泣した夢小説は初めてです。軽い気持ちで臨んだのに…とてもよかったです。さくらもちお幸せに！ (3月25日 1時) (レス) id: a0bf3e5ea8 (このIDを非表示/違反報告)
るるなる(プロフ) - 完結おめでとうございます、今目の前が見えないぐらい号泣しているのですが、、。幸せな気持ちでいっぱいです。長期連載お疲れ様でしたこれからも何回も見返します。そしてこれからも150年も幸せであれ！さくらもち！！ (3月6日 21時) (レス) @page49 id: e4083c598e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴた
| 作成日時：2023年11月19日 17時
