爆 ページ35
｢いいよ｣
え。
私は出来ないでしょ、無理でしょって続けようとして、……………？、？？？。
｢え？｣
｢いいよ。だから、Aちゃんも俺だけのものになってね｣
｢…………え？｣
ガク君は私のマヌケな表情を見て笑う。ふ、と彼の纏う雰囲気が幾分か柔らかくなった気がした。
｢俺はきっと知らぬ間に君を沢山沢山、傷つけたと思う。俺が見てきたAちゃんはいつも俺を見てくれてて、笑ってくれて、それが心地よかった。……前に配信で見たんだ。君はあんまり恋愛事とか好きじゃないみたいで、それに俺は怯えて線を引いた。………友だちでいれば、ずっと君のそばにいれるって思ったんだ｣
配信、私は思い当たる節を隅々まで探したが、どこにも行き着かない。
｢あはは、覚えてないかな。Aちゃんお酒飲んでたし。……だから、俺はあれが君の本心だって思った｣
ガク君はゆるりとマスターの方に目を向け、また私に視線を戻す。
｢君の手紙を拾った時、一番に好きって見えて、すぐにラブレターだって気づいた。君は多分気が気じゃなかっただろうけど、俺も相手は誰だって必死だったよ。だって、君はラブレターとかをお遊びで書くなんて有り得ないって思ったし。でも、俺の名前を見た時｣
………俺は途端に怖くなった。
私はどうして、と聞いた。
｢君は今俺の事が好きでも、いつか、そう無くなってしまう日が来るかもしれないって、そう思って。……期待して、信じれば信じるほど君から俺への興味が無くなるのが怖い。いつか失ってしまうなら、最初からそんな関係にならなければいい、なんて。俺って馬鹿だよなぁ｣
ガク君がはぁ吐息を吐く。それはか細く震え、私の耳を撫でた。顔を上げた彼は笑っていたけど、随分と弱弱しかった。
｢君からピスサイ君の匂いがした時、頭が真っ白になった。やっぱり俺じゃなくても良かったのかって、勝手に怒って君の事傷つけたし。君には馬鹿な事ばっかりしちゃって………｣
…………一応聞くけど、ピスサイ君とは友だちだよね？
突然の地を這うような声に私は首を高速に縦に振った。彼はニコリと笑ってそっかと返す。……心臓が別の意味でバクバク音を跳ねさせた。
｢なら良かった｣
｢…………が、ガク君｣
｢ん？｣
｢あの、……私のこと好きなんですか？｣
君がいいって認めてくれるなら、……今度は俺から言うよ。
バコン！！！！
私の怒りは行く宛てもなく爆発してしまった。
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あやせ - 完結おめでとうございます！面白くて大好きです！ (3月7日 8時) (
レス) @page43 id: 22218ac678 (このIDを非表示/違反報告)
利き手(プロフ) - あぁ...タイトル回収......完結おめでとうございます！！すごく！！すごく面白かったです！、！！！！ (8月20日 9時) (レス) @page44 id: fbcc91bb13 (このIDを非表示/違反報告)
ラク - 完結おめでとうございます！！fsmもpssiも作品があまりなかったので最高の作品に出会えて嬉しいです！素晴らしい作品をありがとうございました！ (8月14日 23時) (レス) @page44 id: b973ae7cca (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - ハルトさん» 楽しんでいただけて何よりです〜！長い間ありがとうございました！過去にも何度もコメントして頂けていて、心の支えでした……こちらこそありがとうございました〜！ (8月14日 21時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - 落ち椿さん» コメントありがとうございます！初期の方からずっと見ていただけて、とても嬉しいです。fsm夢はもっと増えてほしいですよね！笑。嬉しいお言葉本当にありがとうございます〜！ (8月14日 21時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴた
| 作成日時：2023年4月9日 19時
