58:入り浸る山田家 ページ10
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時間の流れとはあっという間だ…
色々あった気がする、けど…TDDが解散して2年が経ち
…私は、
『もうやだぁああぁ!!!無理だよぉおお!!あーーー!!!』
「お、今日も酷いな…」
「人の家だって忘れてない?」
卒業研究と就職活動の板挟みに合ってました
そして、嘆いている場所というのは…最近有名な萬屋ヤマダもとい山田家である
一郎くんがなんだかんだ気にしてくれて、あれからよくお邪魔する様になってた
騒ぐ私を通常通りに眺める二郎くんと呆れた眼差しを向ける三郎くん
最初の頃は、少し警戒していたお2人でしたが…私が全くもって無害(格下)と判断してくれたお陰で普通に接してくれる様になった
「今日、一兄は仕事で帰り遅くなるって言ってたから早めに帰れよな…って、これ研究内容?」
『ん、そうだよ…見てみる?』
「うげぇ…俺はパス」
「お前には理解すらできないだろ、さっさと帰れ低脳」
「おっま、一言多いんだよ!」
『まぁまぁ…』
目の前で勃発されると止まらない喧嘩を始める前に資料を三郎くんに渡して停戦させる
最初は、あわあわしてたっけな…まぁ、もう慣れたけど
「へぇ…こういうのもあるんだな」
『生物分野ってあんまり見ないから、結構面白いでしょ?』
「まぁね、知らない事を学ぶのは面白い」
はい、と資料を返され受け取ってはもういいの?と尋ねると理解出来たからと返された
…中学生が理解できる、大学の研究って
脳味噌のできの違いに苦笑し資料を眺めてたらコトンと机にカップが置かれた
この香り…アールグレイ
「それ飲んだら二郎を付けてやるからさっさと帰れよ」
『お…ありがとう、でも帰る時は1人で大丈夫だよ。近いし』
「あのなぁ…ただでさえ治安が悪いんだから、1人で帰らせるわけないだろ…一兄のご迷惑になることは絶対に起こしたくない」
『本命は後ろの方だね』
「当たり前だろ…お前は、まぁ…友達、だし…一兄の」
アチッと口を付けたカップに思わず顔を顰めれば呆れ溜息を付かれ正面に座って頬杖を付いてた
…くっそ、小学生の時は敬語使ってくれてたのに…!
しかし、悪態を付きつつもこうしてお茶をくれたり何だかんだ構って頂けてる…お兄さんと一緒でこの兄弟は優しい
『…三郎くん、実はモテるでしょ?』
「は?今の何処に脈絡あったんだよ…これ以上頭おかしくなる前に二郎呼んでやる」
少年…少し頬赤いの見逃さないぞ
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Trash(プロフ) - この作品大好きで…無理をなさらないように頑張ってください! (9月24日 10時) (レス) id: 16ea785e42 (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみです! (7月28日 18時) (レス) @page27 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャチ矛 | 作成日時:2022年5月17日 12時