【イナgo】お前らを潰してやるよ【霧野・倉間】

73　開幕 ページ43

三日後の早朝、六時。

そこに雷門のサッカー部が現れていた。


「杏樹ちゃぁ…ん。」
「杏樹、本当に此処なの？」

つい一昨日。
マネージャー兼選手の鹿野杏樹の机に謎の手紙が発見された。

月じるしの、青い手紙だった。


「まさか……こいつらに？」

剣城がため息をもらす。


「私達は雷門の皆さんに恨みを持っている。
　そして、中学生連続誘拐事件の犯人である。
　君達とその件で勝負しよう。サッカーで。
　勝ったら、その子達を解放しよう。負けたら……分かっているな。では、二日後の早朝六時に屋外グラウンドで。待っている…。」


これを見た雷門サッカー部は激昂した。
恨みを持っているだけで…だと？

神童や水鳥が特に。


ーｺﾞｰﾝー

「…あっ、６時です！」

マネージャーの葵が声をあげる。

それからすぐのことだった。






黒い煙が辺りを覆った。

一同、むせかえる。



「ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…なっ、何だ！」

天馬が霧の向こうにいる相手に言う。


視界が晴れ、お面を被った１１人が現れた。



「お前らが…か？」



＿＿＿＿お面からみえる無機質な瞳は、憎しみを訴えているようだった。



『お前らに…分かるのか？』
何処かで低い、声がした。

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