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『入っていーですよ』
少し大きめの声で言うと扉の前に立っていたであろう人物が扉を開けて入ってきた。
『よし、黄瀬さんナイス。私手洗ってくるから2人で話してて下さい』
最近覚えた彼の名前を呼び、褒めてから入れ違いに部屋を出ようとすると後ろから鬱島の声が聞こえる。
あーもう何も入ってこない。雑音、雑音。
そして2人は知り合いだったようで話が弾んでいた。よかったね。
水道へと歩くと窓から運動場がよく見えた。
運動部が練習をしているところを上から見る。
走っている姿はぼーっと見ているだけでも少し面白い。今度見学にでも行ってみようか。ルールは知らないが。
春になり、少し暖かいものの水はまだ冷たく、窓を締め切った部室から出てきた私には丁度良かった。
よし、彼奴の顔に触ったばっちぃおててが綺麗になりました。ついでに、とポケットから自身のスマホを取り出す。
画面には目を閉じ、顔を少し前へ突き出す鬱島の写真が映っていた。俗に言う鬱島の"キス顔"なるものだ。
嫌悪感があるにはあるが使えるものは使う。
無音で撮ったその写真がブレてないことを確認しまたポケットにしまった。
高値で売ろう。
………………
……
『ただいまー』
そう声をかけながら扉を開けると2人は何故か声を張り上げ言い争っていた。
扉を閉めようとすると待ってましたと言わんばかりに鬱島が飛びついてくる。ヤメロ。
ut「Aちゃんコイツとどうゆう関係なん!?浮気!?」
sha「呼ばれただけ言うとるやろ!!!てかお前が付き合っとるって嘘やろ、こんな顔デカイやつAが好きな筈がないわ!」
そう言いながら腕に縋り付く鬱島は黄瀬を指さしながらよく分からないことを無駄にでかい声量で言ってくる。
そしてそれに対抗するように大声で言い返す黄瀬。私はお前が私の名前を知っていたことに驚きである。
声量で言えば鬱島の知人であるという男もとても煩い。
『……』
私は無言で腕に絡まるように縋っていた鬱を引き剥がして黄瀬の元へと向かった。あん、とか変な声を出していたが気にしない。
『今日ちゃんと来てくれましたね、いい子』
sha「…っひ、暇やったから来ただけやし、ぃ」
そう言って包み込むようにして頭を撫でれば褒めているのに言い訳するように目を逸らす黄瀬だが顔は林檎のようになっていた。
はー…チョロ。
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いちご飴(プロフ) - 豚肉さん» コメントありがとうこざいます！！主人公の性格、こだわったので気付いていただけて嬉しいです🔥 (3月10日 12時) (
レス) id: 13fdf00f22 (このIDを非表示/違反報告)
豚肉 - タイトル詐欺も主人公の性格も大好きです……！凄く面白いです！応援しています！！ (3月10日 9時) (レス) @page13 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
いちご飴(プロフ) - 天さん» これからもお空から見ていて下さい…😊 (3月9日 19時) (レス) id: 13fdf00f22 (このIDを非表示/違反報告)
いちご飴(プロフ) - ねむ??さん» 気付いてくれて嬉しいです✌️ (3月9日 19時) (レス) id: 13fdf00f22 (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - あ……最高です……(遺言) (3月9日 19時) (レス) @page7 id: 16271c9107 (このIDを非表示/違反報告)
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