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『大丈夫ですか?』
少女は青年に駆け寄り心配の眼差しを向ける。ふわふわな水色頭の青年はつい、ごくり、と喉をならす。
少女はそれをみて優しく微笑んだ……
まぁこんな少女漫画のようなメルヘンな描写はこの小説にはありませんよね。
……………………
………
目の前では高身長イケメンが私の行く手を封じている。
これが俗に言う"壁ドン"である。1ミリもキュンとしない。
背中に当たるコンクリートの壁がやけに冷たく感じ、少し嫌だった。鬱島の後輩だと名乗る目の前の水色頭の1年生は見た目だけは好青年だった。
後輩の躾どうなってるのだろうか。
???「いやはや、突然すみません!!!」
そう言うと目の前の後輩はニコ!!!って感じで笑い、顔を近づけて来た。犯行の手口とタチの悪さが彼奴と重なる。
すみませんって思ってんなら退けよ。
そんなことを考えていたら遠くから生徒の騒々しい声が聞こえてきた。
???「ここ購買に向かう道の真ん中なんです。昼休み真っ只中なんで、沢山の人が来ると思うんですけど、見られたらマズイですよねぇ」
そう言って笑う鬱島の後輩。生徒の声は段々と大きく聞こえるようになり、近付いてきているのが分かる。
目の前でニヨニヨと笑う後輩はただの馬鹿な好青年では無いようだった。
『……』
声が寸前まで迫って来たとかに、私は彼に腹パンを食らわせた。
???「っはゥ"、」
と声を漏らし腹を抱える様にしてしゃがみ込んだ後輩くん。身長は高いが今やつむじまで見える。
綺麗に鳩尾に入ったパンチは余程効いた様で良い感じに口封じにもなった。後はこっちのもんである。
『大丈夫ですか?』
そう大声をあげると近くの人にも聞こえた様でまばらな足音が駆け寄ってくるのが分かった。
一斉に近寄ってきた生徒が智乃君!!!と取り乱しながら声を掛けるのを見てやっと彼の名前を知った。
『この人がお腹抑えて蹲ってるのが見えて、どうしよ!、』
と慌てているフリをしていれば周りに集まって来た数人の女子が私が保健室に連れて行く!!!と軽い口論を始めた。
此奴は無駄に顔がいいからファンなんだろう、きっと。
私は涙目になっている彼を横目に立ち上がり、自身の教室へと向かった。
彼の先程までの愛想のいい笑みを思い出しながら、無駄に愛想は振り撒かない方がいいな、と思った。
暴行罪???いやいや、今彼奴口聞けねーし。
てか何も無かったよね。うん。
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いちご飴(プロフ) - 豚肉さん» コメントありがとうこざいます！！主人公の性格、こだわったので気付いていただけて嬉しいです🔥 (3月10日 12時) (
レス) id: 13fdf00f22 (このIDを非表示/違反報告)
豚肉 - タイトル詐欺も主人公の性格も大好きです……！凄く面白いです！応援しています！！ (3月10日 9時) (レス) @page13 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
いちご飴(プロフ) - 天さん» これからもお空から見ていて下さい…😊 (3月9日 19時) (レス) id: 13fdf00f22 (このIDを非表示/違反報告)
いちご飴(プロフ) - ねむ??さん» 気付いてくれて嬉しいです✌️ (3月9日 19時) (レス) id: 13fdf00f22 (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - あ……最高です……(遺言) (3月9日 19時) (レス) @page7 id: 16271c9107 (このIDを非表示/違反報告)
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