狂気はすぐ傍に ページ35
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寮に帰宅すると運のいいことに、誰にも見られていなかった。
万里とか咲也にはバレてるだろうけど、説教くらうのは面倒くさい。
部屋に戻ってのんびりと部屋着に着替え、戻ってきたころには数人が談話室で語り合っていた。
「…おかえり、A」
『ただいま。密と三角と左京って珍しい組み合わせだな』
「猫の話、Aも聞くー?」
「気分のいい話ではないが」
団員が集まってくるのを横目で見ながら、俺も猫の話とやらを聞こうとソファに腰かける。
それを確認した左京は声を潜めて話し始めた。
「最近この近所の猫が怪我をしている様子が多く見られているらしい」
「…さいてい」
「猫さん可哀想…!」
『__』
「Aどうしたの? …顔色、悪い」
…またアイツか?
頭の中に、忌々しい顔が浮かぶ。
「何か知ってるんだな。話せ」
『…。前にもあったんだ、猫たちが虐められて__っ、許せねえ…!!』
「俺も、許せない」
「警察の捜査も上手くいってねえらしい。…早く犯人が見つかればいいが」
こういう事件の場合、警察なんて宛にならない。
少なくとも俺はそう思ってる。
…俺がやるしかない。
「思い出した」
密が、不意に大きな声でそう言った。
無意識に歩き出した足が止まる。
「ずっと、Aには前に会ったような気がしてた。……ちょうど1年前、あの路地裏でAを見つけたんだ」
「それが、どうかしたのか?」
「うん。…Aはあの時、「血だらけで猫を抱えてた」」
「そ、それって!?」
そうだ、俺も思い出した。
俺が捨てられたばかりの頃、確かに密と会っている。
みるみる険しくなっていく3人の表情に、俺は笑顔を浮かべた。
『なーんだ、思い出しちゃったか』
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あーか(プロフ) - 続き楽しみにしてます。 (2020年4月3日 17時) (レス) id: 460cee1a24 (このIDを非表示/違反報告)
哲弥 - あの…もう終わりですか? 俺楽しみにしてるんで、頑張ってください! (2019年6月6日 17時) (レス) id: 9dda0ba0f7 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます!精一杯書かせていただきます! (2017年9月6日 21時) (レス) id: 77b318de68 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - サカナさん» ありがたいお言葉…励みになります!ありがとうございます! (2017年9月6日 21時) (レス) id: 77b318de68 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 続きとっても楽しみです!頑張ってください! (2017年9月6日 18時) (レス) id: 9dcf28c287 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノア | 作成日時:2017年6月7日 22時