５３色 ページ4
＿＿＿
『…ん、』
「お、おーい…起きたか？」
薄っすら目を開けると、オレンジのツンツンした髪の毛が視界に入る。
パチリと目が合うと微かに頬を赤くしてあからさまに目を逸らされてしまった。
『皇くん…？』
「その、夕飯できたからAを呼んで来いって監督に言われたんだ」
『そう、だったんだ…ありがとう』
いづみさんに頼まれたからしょうがなく来たんだという表情で彼は言った。
綴くんに皇くんはツンデレだと教えてもらっているから、なんだか微笑ましい気持ちになる。
「な、何ニヤニヤしてんだよ」
『皇くんと、初めて話したなと思って…嬉しくなって』
「うるせえ、置いてくぞ！」
そう言い捨てて出て行ったけど、耳が赤かった気がする。
カーディガンを羽織って、ボクもいい香りのする部屋に向かうことにした。
〜〜〜
「A、よく眠れたか」
『はい。…お気遣い、ありがとうございます』
「そんな畏まらなくてもいい。休めたならなによりだ」
柔らかい表情でそう声を掛けてくれる左京さんに１つ礼をする。
すみませんとか、ありがとうございますが多いのは性格のせいだけど、それをやんわりと指摘してくれるのはとてもありがたい。
大人になってもそういうことを教えてくれる人は中々いないから、ね。
「それじゃあ食べましょうか」
いただきますと声を揃えて、楽しい夕飯がスタートした。
「Aこれあげる」
『好き嫌い、だめだよ…？』
「…ぐぅ」
『わ、起きてっ、密さん…！』
最近は密さんと隣でご飯を食べることが日課になっている。
ボクたちの近くに座っている人たちがニコニコして見ているのは何故なんだろう。
「A〜」
『こ、今度は何ですか…？』
「呼んだだけ」
『？？？？』
ふふっと笑う密さん。
楽しそうだから、いいのかな。
ふと気づくと、いつもは静かにみんなの話を聞いている伏見くんの姿がない。
外で食べてくるのかな…。
『密さん、伏見くんがどこにいるか、知ってますか…？』
「…しらない」
『そうですか…』
あまり構ってくれなくなった密さんに少し寂しくなりながら、頭の中は伏見くんとあの手紙のことでいっぱいだった。
＿＿＿
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ノア(プロフ) - ミモさん» ああっ！ご指摘ありがとうございますm(_ _)m全力で書かせていただきます！ (2017年6月26日 23時) (
レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
ミモ(プロフ) - 87話の｢僕は師匠を悪者だなんて…｣の師匠が支障になっていますよ〜後日談楽しみにしています。 (2017年6月26日 23時) (携帯から) (レス) id: 0c3426b0a6 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 名無しさんさん» ご指摘ありがとうございます！お恥ずかしい限りで…すみません (2017年6月1日 21時) (レス) id: 77b318de68 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - 61話の枯れるまで泣いた、が狩れるまで泣いたになってますよ！ (2017年6月1日 18時) (レス) id: e4c2591ddb (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 真樹RAINBOWさん» お祝いに応援の言葉ありがとうございます！とても励みになります。夢主ちゃんを好きになっていただけなんて、書き手冥利に尽きます！素敵な言葉ですよね…共感していだただけて嬉しいです！ (2017年5月29日 21時) (レス) id: 77b318de68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2017年5月17日 19時
