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side 黒
・
たつ、まだ怒ってるやろなぁ、
はぁ…
朝からため息をついてしまうくらい、朝のたつの態度はこたえた。
でも昨日の俺悪くないやん。お金なかってんから。なんでいっつも俺ばっかり我慢しなあかんの？っていつもやったら思わへん意地の悪い自分が顔を出す。
今日も朝から皆が遊んでるのを尻目に親に会うために家を出る。
｢おはよ｣
黒｢おはよう、ございます｣
｢敬語なんて使わなくていいのに｣
｢まだ緊張してるんだ｣
ふふ、
夫婦は寄り添って笑い合う。
別に俺おらんくてもええやん。
また、意地の悪い自分が顔を出す。
自分が今上手くいってへんから人の幸せが疎ましいのかもしれない。
今日、俺が両親に会いに来たのは、
『一緒に住まへんか』
って言われたのを断りに来たからやった。
とりあえず夕方まで水族館いったり、ドライブしたりして、最後に海に連れてってもらった。
初めて、海を見た。
こんな綺麗な景色、ヒナ達にも見せたかった。
いや、一緒に見たかった。なんて思う俺の気持ちはもう絶対にほんまの両親の元に戻る気がないんやって思い知らされる。
黒｢あの、こんなにいっぱい連れてってもろたのに申し訳ないんですけど、俺、今の家族と離れる気、ないんです。折角の誘いなんですけど｣
｢…でも、もしあなたの気が変わったら、いつでも連絡してね｣
俺の言葉を遮って母親はいつの間に書いたのか電話番号の書いた紙を渡してきた。
家帰ったら捨てるやろうけど、いちおう貰っておいた。両親が車へ乗り込む時、その紙はぐしゃぐしゃにして上着のポケットの中に放り込んだ。
なんでか泣きそうやった。
この海の綺麗な景色に、
光が反射する眩しさに、つられたのかもしれない。
とにかく今は
みんなに、ヒナに、はやく会いたかった。
帰ったらたつに謝ろう。そう決めていたのに。
緑『うるさい！きみくんなんかいらん！どっかいけ！』
胸が押しつぶされたみたいに痛くて、痛くて、
あんなに会いたかった家族なのに、今は誰の顔も見たくなくて、上着も着ずに外へ出た。
黒｢さむっ、｣
白い息を吐くと、それと一緒にあの海の景色が頭の中に浮かんだ。
やっぱりたつに謝ろう。そう決めて家の中に入ろうと家の方へ体を向けた瞬間、
ｶﾞﾝｯ
頭に強い衝撃と、体が地面に叩きつけられる感触。
遠くの方で金属の鈍い音がした。
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よつば銀行(プロフ) - 初めの頃はまだ話が明るめだったのにここにきて話が暗くなり気持ちまで暗くなりそうです。 (2019年12月4日 23時) (携帯から) (
レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
Melody(プロフ) - はるさん» 楽しみにしています。更新頑張って下さい。 (2018年3月21日 22時) (レス) id: 9bd0e05f4d (このIDを非表示/違反報告)
黒雪アリス(プロフ) - はるさん» 頑張って下さい(*^-^*)楽しみに待ってます(*^_^*) (2018年1月28日 3時) (レス) id: 38a8dac152 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 黒雪 アリスさん» ありがとうございます(T_T)受験自体は終わったのですが色々と忙しくて…。でもこれからはなるべく更新するよう頑張ります！ (2017年12月25日 0時) (レス) id: 88ccfb9833 (このIDを非表示/違反報告)
黒雪 アリス - 更新待ってます!! 受験頑張って下さい!! (2017年12月23日 4時) (レス) id: 38a8dac152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる | 作成日時：2017年11月4日 14時
