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その日の残りの授業が、私の頭に入ることはなく。
先生の話は全部、右の耳から聞き入れて、左の耳から抜け出てた。
あ。でもノートはちゃんと写したで？
私、偉いからさ。
偉いなら授業聞けって？それはそれやん。←
「あ…」
窓の枠に腰掛けてグラウンドの方を見ると、重岡先輩が正門の門にもたれかかってスマホをいじってる。
カレナ先輩、待ってんのかな。
そら、そうやろな。カレカノなんやし。
一緒に帰るんやろな。
…あかん、やめよ。これ以上考えたらしんどなる。
「私も、帰ろ。」
重岡先輩の元にカレナ先輩が走り寄り、仲睦まじく手を繋いで帰ったのを横目で確認して、帰ることにした。
放課後なだけあって、校内の廊下はいつにも増して静か。
聞こえるのは、
陸上部の走る足音。
サッカー部のホイッスルのみ。
たま〜に、女子生徒の黄色い悲鳴が聞こえる。
どうせまた、あいつやろ。
「…やっぱり。」
廊下の窓からグラウンドを見ると、フェンス越しにサッカーボールを追いかける永瀬を見つめる女子達。
どうやらさっきは、永瀬がシュートを決めたらしい。
いいですね、男前は。
シュート決めただけで悲鳴上がるんやから。
さぞかし良い気分なんでしょうね。
『廉、ナイスシュート！』
廉「うっす！」
サッカー部の先輩に肩を組まれ、嬉しそうにする永瀬。
汗のせいで、顔に茶色の髪がへばりついてて、妙に色っぽい。
って、何考えてねん。私。
早いとこ、帰ろ。
やりきれへん気持ちで、靴箱からローファーを引っ張り出す。
と、その時。
廉「おい、短足。」
…デジャヴ？
なんか、昼にもこんなことあったような。
早よ帰りたいのに。なんで話しかけるかな。
アホ瀬。ボケ瀬。カス瀬。
「なに。」
廉「うわ、機嫌悪っ。」
「早よ帰りたいねん、私は。ってことで、また明日。」
廉「ちょい待てよ。」
「なんやねんな。」
私の右手を掴んで、引き止める永瀬。
永瀬の茶色の目は、私に何かを言いたげで。
不覚にもキュン、としてしまった。
廉「あと10分くらいで部活終わるからさ、待っといてや。」
「は？なんで私がお前のこと待っとかなあかんの？」
廉「アイス奢ったる。」
「…早く終わらせてきてね♡廉くん♡」
廉「キモすぎて吐きそうやけど…わかった。」
アイス奢ってくれるんやったら、ええか。
私は、永瀬を待つことにした。
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ののん(プロフ) - 初コメ失礼します！スピンオフ見たいです！((o(｡ >ω<｡)o)) (2016年11月21日 17時) (
レス) id: 0259578a74 (このIDを非表示/違反報告)
くぼみ - めっちゃ面白かったです！感動した笑最近、涙腺緩くなってしもうて。笑、続き楽しみにしてます！頑張れんれん♪ (2016年9月10日 19時) (レス) id: 49f7691da1 (このIDを非表示/違反報告)
梨乃 - すごく面白かったです！！更新頑張って下さい(^o^) (2016年9月9日 15時) (レス) id: 4479b37f92 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - あ、わかりました！！すごく面白いので更新たのしみにまってます！もし他の作品あったら、見させてもらいます(´>∀<｀)ゝ (2016年8月28日 21時) (レス) id: b9b97256b9 (このIDを非表示/違反報告)
みおたん(プロフ) - さくらさん» あ、わかりにくくてすみません！名前です！ (2016年8月28日 21時) (レス) id: a1abe2b3fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みおたん | 作成日時：2016年8月25日 8時
