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玲於side
亜嵐くんの戻す勢いが激しくて怖かった。
今は落ち着いたのかな…
ぼーっと一点を見つめて動かない。
眠いのかな…?
この時に気付けば良かった…
______________________________
パッと目を開けると俺はソファで寝ていた。
静かだなと思って周りを見ると、置き手紙で
龍友・裕太・メン『買い物行ってくるね!先生のご好意で時間気にせず居ていいって!』
と書いてある。
涼太くんと隼は、俺と同じく寝てしまってる。
もう1回寝付こうとした時、何となく感じた鼻を突く匂い…
なんだっけ……
寝起きで働かない頭をフル回転。
……!
俺は勢いよく立ち上がり、亜嵐くんのベットに近付いた。
玲於「亜嵐くん!!」
亜嵐「はっ…はぁ…うっ…ツ…ツ…」
亜嵐くんは横を向いたまま静かに嘔吐を繰り返していた。
玲於「亜嵐くん!分かる?!」
亜嵐「はぁ……はぁ……ッケポッ……」
薄く開かれた潤んだ瞳は俺を捕えることは無かった。
涼太「ん…。亜嵐くん!」
隼「……嘘!タオルタオル!」
玲於「亜嵐くん!亜嵐くん!」
何度呼んでも反応を示さず、口からはタラタラと嘔吐物が流れている。
シーツに敷いといたバスタオルが何とか吐瀉物を受け止めていたが、びちゃびちゃに濡れている。
涼太「お願いします!亜嵐くんが!」
看護師『はい、ただいま向かいます。 』
涼太くんがナースコールで看護師を呼んでくれている間も嘔吐は止まらない。
隼「亜嵐くん…。この量…」
隼が亜嵐くんの口元にタオルを広げると、そのタオルの上にまたタラタラと嘔吐物が乗り出した。
亜嵐「……ケポッ……ッ…ぇっ……はぁ…はぁ…」
ガラガラ
看護師「点滴の方付けさせて頂きます。嘔吐がひどいので、脱水症状の水分補給と嘔吐を止める薬を点滴から送ります。白濱さん大丈夫ですからね〜!」
看護師さんは手際良く点滴をつけ、バスタオルを回収して出て行った。
亜嵐「はぁ……はぁ……はぁ……」
涼太「カサカサ……」
亜嵐くんの手や唇、肌はカサカサしていた。
こんなに身体の水分抜けちゃったの?
玲於「怖かった……」
涼太「玲於、気づいてくれてありがとね!」
玲於「うん……グスッ…」
今は静かに目を瞑り眠っている亜嵐くんに安心したのか涙が止まらない。
もうこんなの嫌だよ……
俺は亜嵐くんのカサカサな手を握った。
早く……治って…………ッ
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こもりん??(プロフ) - mimiさん» ありがとうございます!mimiさんの案も参考にさせて頂きます!頑張ります! (2019年10月30日 7時) (レス) id: 751c27b14f (このIDを非表示/違反報告)
こもりん??(プロフ) - みなゆいさん» ありがとうございます!参考にさせて頂きます!頑張ります! (2019年10月30日 7時) (レス) id: 751c27b14f (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - 貧血が酷くなる?でどうでしょうか?頑張ってくださいね! (2019年10月30日 4時) (レス) id: 0fb55262b9 (このIDを非表示/違反報告)
みなゆい(プロフ) - 上手く言えないですけど、高熱が下がりにくくなる、とかですかね。参考になれば嬉しいです!これからも頑張ってください! (2019年10月29日 23時) (レス) id: 4860837c68 (このIDを非表示/違反報告)
かんな - はい! (2019年10月13日 15時) (レス) id: 1c96882bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こもりん | 作成日時:2019年9月19日 9時