ありがとう5 (ページ15)

今日:4 hit、昨日:7 hit、合計:66,776 hit

215 ページ15

亜嵐side

亜嵐「ん…、、んぅっ、、はぁっ！…」

目を覚ますと体に嫌な汗をかいていた

夢か……

怖い夢だった、、

思い出すだけで冷や汗が出る

ﾄﾞｸｯ…ﾄﾞｸｯ…

静かな病室

聞こえてくるのは自分の心音

でも、今はそれが怖い

亜嵐「はぁっ…いゃ、、ぐすっ…」

手が震えてきて、

自分の心臓がまた痛くなったらって…

また苦しくなったら…って

考えちゃう

亜嵐「助けて……、はぁっ…はぁっ…」

ベットの横にあったスマホに手を伸ばす

震える指先で適当に電話帳を押す

タップした指先は誰を指したか全くわからなかった

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾞﾁｯ

？「どしたん？」

亜嵐「はぁっ…ｯたす…けて、、」

電話越しに聞こえてきた声は龍友くんの声だった

龍友「助けてって…どうかしたん？看護師さん呼んだ？」

亜嵐「呼んで…なぃ、、いゃ…ぐすっ…」

龍友「う～ん…どないしよ…、」

亜嵐「来て…、龍友、くんｯ…ﾋｯｸ、きて…ｯ」

自分でも無茶を言ってることはわかる

面会時間もとうに過ぎてるし、、

でも今はそんなこと考えられる余裕もなく恐怖だけが勝っていた

龍友「ん、大丈夫やから…ちょっと切るな？」

亜嵐「ﾋｯｸ、、ん、…」

ﾌﾞﾁｯ……

電話が切れた瞬間シンｯ…と静まり返る病室

亜嵐「ぁ、…はっ、、はぁっ…はぁっ…」

切られちゃった、、

めんどくさいよね……

嫌だよね……

ごめんなさい……

亜嵐「うっ…うぅ…ぐすっ…ﾋｯｸ、けほっ…」

タオルケットをぎゅっと握って耐える

亜嵐「はぁっ、はぁっ…ぃたいｯ…」

胸がぎゅっと締め付けられるように痛んだ

やめて……

亜嵐「はぁっはぁっ…いっ、、ｯはっ、、ぁ、…」

ぎゅっと握って耐える

だんだん治まってきて、力が抜けた

意識が朦朧としてきて、目をゆっくり閉じた

亜嵐「りゅうと…くん……」