希望をもって (ページ30)

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亜嵐side

検査後、結果が出たとの事で医師の方から呼ばれた。

でもその表情は暗くて、あまり良くないことを聞かされるというのが嫌でもわかってしまった。
案の定はやとも同じような顔、今にも泣きだしそうに、床を見つめていた。

亜嵐「…隼。…行こう？」

と言ったら、力なくぅんと返ってきた。

医「こちらが、1ヶ月前のものです。そしてこちらが…本日撮影されたものです。」

俺はその写真を見て、言葉を失った。
前よりも、黒い部分が無く、白い、、

一目で悪化してると現実を突きつけられた。

医「この写真からもわかるように、…悪化しています。今症状が出ていないだけで、これからどんどん出てきます。発作も増えてくるでしょう。薬も前とは違う薬を出しました。この薬は強い為、進行は遅らせることは出来ます。ですが、それも気持ち程度です。副作用も強い為、小森さん自身の体調も考えていかなければいけません。……いち早く、移植が回ってくるよう呼びかけてみます。」

隼「……。」

亜嵐「お願いします…」

診断をきいて病院から薬をもらって、俺は放心状態の隼の手を引き車まで急いだ。

車に乗った瞬間、

隼「 ……ぁらんくん……ｸﾞｽｯ、ごめんなさぃ……。ﾋｯｸ…」

何故か俺に謝り泣き出してしまった。

亜嵐「隼のせいじゃないよ？俺達がどうにかするから、怖かったね…隼頑張ってるもんね、」

隼「……うぅぅ～…ﾋｯｸ…うわぁ～ん…ﾋｯｸ…ﾋｯｸ」

あまり泣かれたら呼吸が危ない。

亜嵐「はやと？大丈夫！みんな頑張ってるの知ってるから！ほら、苦しくなっちゃうから泣き止も？」

隼「ﾋｯｸ……ぅん……ｸﾞｽｯ」

俺は隼を抱きしめながら、気付かれないように泣いた。

なんで……こうも上手くいかないんだよ、

やり場のない怒りが、湧き上がってきた