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桜が風に吹かれて綺麗に舞う日。
僕は君に一目惚れをしました。
君は振り返って僕に手を振る。
君は黒髪を靡かせ、ふわりと微笑む。
只、そこに恋なんてものは存在しなくて_____
無料立ち読み版はここで終了です。
続きは本編でお楽しみください。
その文章を読み終えたと同時に、ピコンと通知がなった。メールボックスを開くと100ジュエリー獲得!と表示されている。
5行読むだけでこの報酬なら大分ましか。
1冊読んでも今回の報酬の4分の1なんてことはざらにある。
国見は数ヶ月ほど前、とあるゲームにハマった。放置しているだけでジュエリーが溜まり、それによってゲームが進行できるので当時中学3年生、受験生の国見にはうってつけだった。
無事高校に受かり、電車で通学しているのだが40分という長い時間ずっとこのゲームをしていれば到底ジュエリーは不足する。手っ取り早く集めるには毎日変わる特定の本を読むことだった。
比較的周りよりかは速読な方なので、楽に感じるのだが恋愛ものとなると話は別だ。今回のようなものなら特に。読んでるこっちが恥ずかしくなってくる。
電車を降り、駅から徒歩10分程度の道のりを歩く。入学してはや1ヶ月。後れ咲きの桜を見て、先程読んだ小説を思い出す。
入学式早々、一目惚れなんてことがあるのだろうか。初対面で手を振るなんてこともない気がする、とも思うが小説だし。と考えることをやめる。
そしてやっとついたここは青葉城西高校。今日は朝練がないのでいつもより遅く起きた。朝が弱い国見にとっては朝練がない方が好都合なのだ。
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作者名:yum | 作成日時:2024年1月26日 21時