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🎬 ページ1

桜が風に吹かれて綺麗に舞う日。



僕は君に一目惚れをしました。



君は振り返って僕に手を振る。



君は黒髪を靡かせ、ふわりと微笑む。



只、そこに恋なんてものは存在しなくて_____















無料立ち読み版はここで終了です。
続きは本編でお楽しみください。



その文章を読み終えたと同時に、ピコンと通知がなった。メールボックスを開くと100ジュエリー獲得!と表示されている。



5行読むだけでこの報酬なら大分ましか。



1冊読んでも今回の報酬の4分の1なんてことはざらにある。


国見は数ヶ月ほど前、とあるゲームにハマった。放置しているだけでジュエリーが溜まり、それによってゲームが進行できるので当時中学3年生、受験生の国見にはうってつけだった。


無事高校に受かり、電車で通学しているのだが40分という長い時間ずっとこのゲームをしていれば到底ジュエリーは不足する。手っ取り早く集めるには毎日変わる特定の本を読むことだった。


比較的周りよりかは速読な方なので、楽に感じるのだが恋愛ものとなると話は別だ。今回のようなものなら特に。読んでるこっちが恥ずかしくなってくる。



電車を降り、駅から徒歩10分程度の道のりを歩く。入学してはや1ヶ月。後れ咲きの桜を見て、先程読んだ小説を思い出す。


入学式早々、一目惚れなんてことがあるのだろうか。初対面で手を振るなんてこともない気がする、とも思うが小説だし。と考えることをやめる。



そしてやっとついたここは青葉城西高校。今日は朝練がないのでいつもより遅く起きた。朝が弱い国見にとっては朝練がない方が好都合なのだ。

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作者名:yum | 作成日時:2024年1月26日 21時

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