10.（Aside） ページ25
あれは俺がこの学校に赴任して来た、去年の春だった。
新年度が始まる4月。
俺は前の学校の任期を終え、何となく見ておきたくて朝一で向かった新しい学校のグラウンドの倉庫。
埃っぽい空気の中、整理されてる道具類を見て、この学校は普段からクラブ生とかがちゃんとこうやって片付けてるんだろうな……って感心してたら
『こら！何してるの！』
朝っぱらから威勢よく声を掛けられた。
思わずビックリして振り向くと、お団子頭の前髪が綺麗に切り添えられた女の人。
『何年生？担任は？』
可愛いらしい装いとは裏腹に、すごい剣幕で矢継ぎ早に質問が飛んでくる。
『今日は始業式だから、どの部も朝練はないはずでしょ！何やってんの！』
きっと話と態度からして、この彼女は俺を生徒だとか思ってるんだろうな。
ってすぐに気付いて、早く訂正しなきゃ、とは思うものの、なんか俺も呑気に彼女を見つめちゃって。
気付けば『早く自分のクラス確認して教室に行きなさい！』っていう声でハッとした。
彼女の怒りはさっきよりもヒートアップ。
だけど、あまりにおかしな状況に俺の口元はゆるゆると動いて、しまいにはふふって鼻が鳴った。
『何がおかしいの！』
『あ、ごめんなさい！……いや、でもさすがにおかしくって』
『はぁ？』
そりゃあ生徒だと思ってたら、そんな声を出したくもなるはず。案の定、彼女はものすごく険しい顔をして、俺を睨みつけてる。
『ごめんなさい！ごめんなさい！いや、あの、俺今日からここに赴任してきた者で』
『…は？』
『っと俺、今日からここの教員で。あ、体育の！で、えっと相葉雅紀って言います』
『え？』
俺の教員発言に、彼女は固まった。
上がってた眉はシュンと垂れ下がって。
額に手を添えて。
自分の行動を思い返しているのか、俺の目をジーッと見てたかと思うと。
上から下まで俺をチェックして、彼女の脳内で何かが整理出来たのか、途端に青ざめる彼女。
『ご、ごめんなさい！てっきり生徒だと…』
『そうかなぁ？とは思ったんですけど、すごい勢いだったから…』
『あー、もう本当にごめんなさい！』
『あは。大丈夫ですよ』
『いや、よくないです！ごめんなさい！本当にごめんなさい！』
何度も何度も、俺に頭を下げて。
さっきの威勢が吹き飛ぶくらい、膝におでこがつく程に謝り倒した。
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mymy(プロフ) - 天使JUNさん» まいちゃん！いつもお付き合いありがとうだよぉ！まいちゃんのコメントにBBAはいつも支えられてます！(笑)胸きゅんを届けられてほんとよかった！また書いたらよかったら読んでやってね☆本当にありがとう！ (2018年8月24日 10時) (
レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
mymy(プロフ) - reiさん» れ、reiちゃん？！？！？！？！←スマホ何度も見直した(笑)読んでくれてありがとうだよぉ( ; ; )てか、ふぉー！reiちゃん！相葉さんに食べられるおてて……もう！やだ！さすが葉担！相葉さんを知り尽くしておる！(笑) (2018年8月24日 10時) (レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
mymy(プロフ) - キミさん» キミさん！ラストは私も書いてて、ふふってなりました(＾ω＾)最後までお付き合い下さりありがとうございました！ (2018年8月24日 10時) (レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
mymy(プロフ) - ともさん» ともさん！色々と忙しなく心動いた？(笑)やった！こちらこそ最後までお付き合いありがとうでした(＾ω＾) (2018年8月24日 10時) (レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
天使JUN(プロフ) - まいさん更新ありがとうございました。やっと読めました！もうこのお話もほんとに好きすぎます。もう何度読み返していることか……。切ないからの胸キュンで心臓わしづかみです！とっても素敵なお話読めてとても感謝してます。ありがとうございます！ (2018年8月22日 19時) (レス) id: ca5c92e834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mymy
| 作成日時：2016年12月9日 0時
