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「相葉くんっ！」
「んー？」
運転席に乗り込み、シートベルトもつけずに叫ぶと、こちらには目もくれず、シートベルトを着けながら間延びした声。
肩がガクーっと下がる。
「あのねぇ……「ねぇ、最近ここ誰か乗せた？」」
「え？」
エンジンも掛けてない静かな車内に響く声。
いつもより低く感じるのは、空耳か。
私の勢いは、彼の思いがけない一言に思いっきり空振りをして、呆気にとられている私を尻目に彼は、こちらに目もくれずスッ、とシートを起す。
「背もたれの角度が俺のじゃない」
続けさまにポツリと落とされた、その言葉。
私は「当たり前でしょ？」とか「あなたの車じゃないからね」とか。
もっと言えば「何様のつもりよ」って心の中では、大声で叫んでるのに。
それ以上に。
酷く鈍く心が跳ねるせいで、言葉に音を上手く乗せられない。
不満そうに聞こえる彼の声は、きっと私の都合のいい幻聴で。
万が一不満があったとしてもそれは、私が誰かをここに乗せたことではなくて、シートの角度が自分のベストなポジションじゃなかったからであって。
「……いや、その前に俺のって何よ」
やっとの思いで出した言葉は、あまりにも可愛げがなくて、それでいて震えた情けない声で、
だけど、それには彼は気付かない。
さっきの嘘は見破ったくせに。
「俺のは俺の！言葉のままじゃん」
いやいや、ジャイアンか！
と突っ込みたくなるのを抑えて、それよりもなによりも“ 俺の角度 ”とは一体、何度なのか。
その角度を覚えておきたい、とか思ってる自分は本当に何なんだろう。
これでも一応先生って言われる立場なのに。
本当に全くもって、学習能力がない。
「……あっそ」
結局、聞きたいことも聞けず、おまけに返す言葉も可愛げもないから、車もキャッシュで買えちゃう女になるんだ。
叶いもしない恋心を、いつまで経っても抱えたまんまの、可哀想な女に─────
これ以上話すと、感情の全てが顕になりそうで黙ってシートベルトを掛けエンジンを掛けた。
「しゅっぱーつ！」
……人の気も知らないで。さすがに殴っていいですか？
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mymy(プロフ) - 天使JUNさん» まいちゃん！いつもお付き合いありがとうだよぉ！まいちゃんのコメントにBBAはいつも支えられてます！(笑)胸きゅんを届けられてほんとよかった！また書いたらよかったら読んでやってね☆本当にありがとう！ (2018年8月24日 10時) (
レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
mymy(プロフ) - reiさん» れ、reiちゃん？！？！？！？！←スマホ何度も見直した(笑)読んでくれてありがとうだよぉ( ; ; )てか、ふぉー！reiちゃん！相葉さんに食べられるおてて……もう！やだ！さすが葉担！相葉さんを知り尽くしておる！(笑) (2018年8月24日 10時) (レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
mymy(プロフ) - キミさん» キミさん！ラストは私も書いてて、ふふってなりました(＾ω＾)最後までお付き合い下さりありがとうございました！ (2018年8月24日 10時) (レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
mymy(プロフ) - ともさん» ともさん！色々と忙しなく心動いた？(笑)やった！こちらこそ最後までお付き合いありがとうでした(＾ω＾) (2018年8月24日 10時) (レス) id: 24735180e6 (このIDを非表示/違反報告)
天使JUN(プロフ) - まいさん更新ありがとうございました。やっと読めました！もうこのお話もほんとに好きすぎます。もう何度読み返していることか……。切ないからの胸キュンで心臓わしづかみです！とっても素敵なお話読めてとても感謝してます。ありがとうございます！ (2018年8月22日 19時) (レス) id: ca5c92e834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mymy
| 作成日時：2016年12月9日 0時
