＊ ページ39
【 青side】
仕事中
頭にあるのは淳太のことばっかで
昨日、
淳太に寂しい思いをさせたくなくて
無理言ってメンバーに傍にいてもらうよう頼み込んだ
皆当たり前のように快く了承してくれて…
まぁ、望はめっちゃ不機嫌やったけど
でも休憩時間スマホを取り出してみたら
照史からメッセージが入ってた
" やっぱり淳太君、ちょっと寂しそうかも "
" 力不足でごめんな "
なんて
違う、全然そんなことない
俺も淳太も
みんなにはほんまに感謝してる
でもいざ文字にしようとしたら
難しくて……
やから " そんなことない、ありがとう " なんて
普通のことしか送れんかった
それからやっと一仕事終えて午後9時
この後も立て続けにある仕事のために
すばやく車に乗り込んだ
そうしてもう一度スマホを開いてみたら
望から1つの動画が
見てみるとそれは、メンバー全員が淳太にプレゼントを渡している動画やった
柄にもなく泣いている淳太と
そんな淳太に優しく寄り添うみんな
あの中に俺もおれたら…なんて
そう思ってたら
青「あれ？次の場所、こっちじゃなくない？」
曲がるはずの信号で車は曲がらず
違う方向に向かってる
もしかして道間違えた？
珍しいな、なんて考えてたらマネージャーが
「淳太さん、待ってはるんでしょ」
なんて
俺の方を見てニコリと笑った
青「……え、でも」
「大丈夫、僕に任せてください
あ、でもちゃんと仕事はしてもらいますからね？」
青「…ふふ、当たり前や。そうやないと淳太に怒られるからな！ほんまにありがとうな」
ああ、なんて俺は良い人達に恵まれてるんやろ
少し速度が上がった車の中で
込み上げてくる涙を誤魔化すように上を向いて笑った
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作者名：名無し
| 作成日時：2021年3月20日 18時
