after story (ページ45)

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え、淳太が泣いてる

それより夢みたいって、え

「あ、あの...淳太？」

「っ、う...ごめ、しげ、ちょっと信じられんくて」

もしかして泣くほど嫌やったんか？

そう思った俺の心配は次の瞬間に
杞憂に変わることとなる

「なぁ、しげは俺が誰かのこと好きやと思ってるん？
なんでなん？」

「っ、それは...
前偶然、神ちゃんとの話聞いちゃって...」

「神ちゃんとの...あ、」

察したのか淳太は少し目を伏せて考え込む

そして次に顔を上げ俺の方を見て
さっきとは違って綺麗に微笑んだ

「...うん、好きな人、いるよ」

「.....ん、分かってる」

「ほんまに？ほんまに分かってる？
俺が誰のこと好きなんか」

そう俺を見る淳太の目を見ていられなくて
逸らして考える

...あの仲良い女のスタッフさん？それとも女優さん？

もしかして、メンバーとか？？

どれも俺には勝ち目なくて
気持ちがどんどん下に下がっていく

「.....分からへん」

考えた結果何も分からずそう答えた

あーあ、長かった俺の恋もこれで終わりか
あわよくば、淳太の恋が叶ったらなんて

そう思った時淳太が1歩、俺に近づいた

「じゃあ教えたあげる

俺の好きな人は、

しげ
お前や」