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銀時は少女の手を掴み、少しでも遠くへとその場を離れた。少女は動揺しているのか銀時に身を任せているようだ。


あっぶね…‥!まじで危なかった…!


ほんの少しでも遅れていたらこいつはあの世行きだっただろう。
微かに少女から血の匂いはするが恐らく掠ったのだろう。

先にこいつの手当手をした方がいいな。

銀時は少女の手当てをしようと物陰に1度身を隠す。

「ほら、腕出してみろ」

少女にそう促すが、少女は頑なに腕を見せようとはしなかった。口を真一文字に結び黙っていた。


だんまり決め込みやがって。あれか?余計なお世話ってか?


銀時は歯痺れを切らし口を開こうとすると、彼女はそれを遮るように言葉を発した。

「どうして、ここにいる…の」

「どうしてってまぁ、寄り道でたまたまだ」

「……あなたになん、か会いたくなかった」


この世界は少しでも油断したら終わりなのだ。自分の命は自分で守らなければならない。

だから今まで殺すことに躊躇なんてしてこなかったのに。

「おーおー分かった。そういうことは後で聞いてやるから」

男は私の腕を少し強めに引っ張り出した。その反動で少し痛み顔が怯んだ。
男は持ってきていた治療用具で手際よく手当てを進めた。消毒液が傷口に滲むので、歯を食いしばり目を固く瞑り痛みに耐えた。

だが、彼の手は終始とても優しかった。


やめろ…。やめてよ……。
こんなこと考えたくないのに。死ぬ事とおなじなのに。
優しくしないでよ……。こんなの初めてなんだ。


優しくされたらもう……。


そんな想いは届かず男は優しく手当していく。

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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時

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