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ギャアアァァァ……。

「……置いてきちゃった」

「今の絶対やられたよね?」

銀時達を囮にし、倉庫に隠れた。
暗く辺りが何も見えないの固まって座る。

沖田は今の叫び声を聞き、副長の座は自分のものだと言った。

「誰か明かり持ってねーかぃ?あ、蚊取り線香あった」

「……なんでそんなにあるの?」

「いやぁ、この煙で土方に嫌がらせできるかなとか思って」

「……黒いね」

「最高の褒め言葉で」

あの幽霊によって銀時は死んだのか。
神楽はどんどん不安になっていた。

新八も幽霊を見たことで頭が混乱していた。

本当に呪われていたのだ。
ふざけまくり騒いだから出てきたのかもしれない。

沖田はあ、と声を上げた。

「もしかしたらあの幽霊……」

「何か心当たりあるんですか!?」

「いや、実は前に土方さんを亡き者にするため外法で妖魔を呼び出そうとしたことがあったんでぃ」

「アンタどれだけ腹の中真っ黒なんですか!!!」

もしそうだとしたら、余っ程恨みを持った幽霊なのだろう。

「元凶お前アルか!!!

おのれ、銀ちゃんの敵!!!」

「まだ、死んだか分からない……」

「あーもう!狭いからやめろォ!!!」

神楽は沖田の髪を掴み、それに反抗するように沖田も神楽の顔面を鷲掴む。

仕舞いには足まで出そうだ。

狭くて暑苦しい中、新八のイライラは積もっていた。
そして最近やたらと蚊が多いのかプーンプーンと言う音にもイライラしてきた。

するとふいに視線を感じ、外を見れるよう少し扉を開けていた隙間から見るとそこに。

先程の女の幽霊が覗き込んでいた。

新八は叫び出しすぐ様土下座した。

謎に謝り続け、まだ喧嘩していた沖田と神楽の頭を掴み無理矢理土下座をさせた。

「喜杏ちゃんも!!!

人間、心から頭下げればどんなやつにも心通じるんだよ!!!」

「……新八、落ち着いて」

「あのぉ!ほんと、靴の裏舐めますんで!!!

勘弁してください!!!」

……聞こえていない。

襲われないことに必死だった。
ひとまず新八に怒鳴られる前に土下座して頭は下げようと前を向くと、何もいなかった。

「新八、気のせいじゃ……」

「……え?」

そこには女の顔など無く、ただ砂利しか無かった。
いや、確かに女と目が合ったんだ。

すると、独特の香りがしていたことに気づいた。
新八と喜杏は何処かで香ったことがある匂いだと気づき、匂いの元を辿ると。
それは沖田が明かり代わりにつけた蚊取り線香であった。

「……もしかして」

「うん。もしかしたら」

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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時

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