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全員が顔を上げると、そこには鉄の塊が立っていた。
「……え？これが平賀さん？」
つい口から出てしまった銀時。
すると銀時の頭を鷲掴み振り回し始めた鉄の塊。
「いだだだだだ!!!
頭取れる！取れるから平賀さん!!!」
新八達は振り回されている銀時の足を掴んで助けようとするが。
「待て待て待て!!!分断しちゃう!!!
銀さんの身体分断しちゃうから!!!」
助け方を変えようと神楽が鉄の塊に蹴りを入れようとしたその時。
中から人の声がし、神楽は蹴ろうとした足を下げた。
作業着は少々薄汚れ、手に工具を持った爺さんが立っていた。
「家の前で騒ぎやがってクソガキ共……
少しは近所の迷惑も考えんかァァァ!!!」
それはお前だ。
お登勢は厳しく注意するが源外は聞く耳を持たなかった。
源外は力づくでも追い出そうと三郎と名付けられたカラクリに命じるが、掴んでいた銀時は源外の方へと投げられた。
「……結果オーライ」
「……うん、銀さん助けれたしね」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
中に入るとそこには沢山の鉄の塊、カラクリが置いてあった。
壮大な光景に喜杏は思わず凄いと言葉にした。
手に持っている箱の中身も何かカラクリに使うためのものだろう。
「てめぇら、何勝手に引越しの準備進めてんだァ!!!」
「ここで騒音立てられても困るんですよ、だから別のところで」
「……近所迷惑」
ということで、数時間かけて全て河川敷へと銀時達は運んできたのだ。
全て解体し持ってきてしまったので源外目の前が真っ暗になった。
三郎だけ無事と神楽は言うが腕がどこかに消えていた。
いや、神楽がもぎ取っていた。
新八は理由を聞いた。
なんでも三日後の鎖国解禁二十周年の祭典で珍しく将軍が城下へと訪れるらしい。
そこで幕府からカラクリ芸を披露するよう命じられ、ここ数日ずっと籠りカラクリを作っていたそうだ。
それを聞いた万事屋は帰ろうとするが、解体した責任として手伝うこととなった。
機械など初めて触る万事屋はほぼ役に立つことはなかったが。
三日三晩手伝わされギリギリ間に合ったのであった。
源外は邪魔しかしていないが依頼金として銀時達に支払った。
そのお金を握りしめ、神楽は喜杏の手を引っ張り祭りへと走り出した。
「たこ焼き、焼きそば、りんご飴!!!
いっぱい食べるアル!!!」
「……足りるの？お金」
「たらふく食ってなんぼヨ!!!」
「……そう」
握りしめられているお金は一瞬で消えるのだろう。
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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます！そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします！ (2020年4月30日 14時) (
レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました！面白いです、これから更新頑張って下さい！！ (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見ソウ | 作成日時：2020年4月27日 22時
