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暑さのせいで頭がやられたか。
可能性あるよね、さっきまで三途の川とか見えてる人いたし。
自分もそれに似た類だろう。
いや、違う。絶対違う。
「……何あれェェェ!?」
「アッハッハッ、いよいよ暑さにやられたか。
何か妙なものが見えるろー」
「んなわけねぇだろうが!!!
というかあんたの腕に巻きついてますけど」
気のせいじゃと言いつつも辰馬の身体はみるみる触手に巻き込まれ更には連れていかれてしまった。
「大義を失うなとは奴の口癖……
撃てェェェ!!!」
辰馬の右腕である陸奥は遠慮なく砂蟲に大砲を食らわしていた。
「銀ちゃん、私まだ幻覚見えてる……」
「正常ですよ、だって俺にも見えてるからな」
「銀ちゃん何アルか、あれ」
銀時はため息を吐き、最後の最後まで迷惑をかけるやつだと呆れた。
神楽と喜杏にそこで座って休めと言い、腰に収めていた洞爺湖を抜く。
木刀の為、金属検査に引っかからなかったのが幸いだ。
砂蟲は辰馬を巻き付けたまま砂に潜ろうとしていた。
恐らくこちらの騒ぎにより目を覚まさしてしまい、更には大砲を撃ったことで怖がらせてしまったのだろう。
再び大砲を向けようとする奴らに背を向け、大砲に洞爺湖をぶっ刺した。
「こらこら、大義を通す前に
マナーを通せ、マナーを」
おい、辰馬。
俺は
銀時は躊躇なく砂へと飛び込んだ。
そしてのびてる馬鹿の手を引っ張りあげ無事救出したのだった。
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地球へと不時着した星を離陸し、しばらくたっただろう。
辰馬は銀時の元へと向かった。
「なんだ馬鹿」
「馬鹿とはなんじゃ。礼を言いにきただけぜよ」
あっそ、と銀時はぶっきらぼうに言い無数の星が見える宙にと目を移す。
「なんか似とるのー、黒服ちゃん」
「あ?似てねぇよ。それに言っとくが黒服ちゃんじゃねぇし」
「誰と似てるとも言ってのぉて」
「……百歩譲って雰囲気は似てても、全然似てねぇ。
あれだろ、世界には三人そっくりな奴がいるみたいなもんだろ」
「そうかぁ、じゃが可能性はあると思わんがか」
「ねぇよ」
銀時は頑なに否定する。
辰馬はこれ以上言っても意味がないだろうと思い、その場を離れた。
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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時