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少女はそよと名乗った。
神楽はそよの手を引き、喜杏の時のようにかぶき町中を案内した。
まず神楽が案内したのは博打であった。
これはまずいと思った時には既に中に入っていき喜杏も心配だったので着いて行った。
神楽とそよは有り金全てを賭けた。
運良く無事に当て、そのお金を手に持ち菓子屋にと向かう。
菓子屋では神楽もそよも好きな物を買い、次へと向かう。
すると神楽はパチンコ店に入ろうとする。
流石に二回目はまずいと感じた喜杏は悩みながらも釣りはどうか聞いてみた。
釣りも楽しみ、さぁ次だと神楽は意気込んだ。
しかし神楽はとんでもない所へと連れていこうとするので喜杏が必死に頭を働かせ、女子が遊びに行きそうな所へと二人を誘導した。
安心と安全を最優先。
ゲームセンターで遊びまくり、プリクラで写真を撮ったりと恐らく女の子らしい遊びだっただろう。
団子屋に着く頃には一番喜杏が疲れているように見えた。
「女王さん達、私より若いのに色んなことを知っているんですね」
「まぁね」
神楽が行こうとしていた所は全て銀時が普段行っている場所だった。
「女王さんはいいですね、自由で」
羨ましいと思った。
城からほとんど出たことがないから同い年の友達もいない。
外のことも分からない。
一度でも外に出れば治まるかと思っていた感情は、治まるどころか更に膨らんだ。
分かってる。
自分の立場から考えれば自由に行動することなんて出来ない。
私が居なくなれば色んな人に迷惑がかかる。
現に今、目の前に立っている真選組が私を連れ戻すためだけに動いてくれている。
これ以上女王さん達といれば、次は彼女らに迷惑がかかることも。
素直に戻ろうとすると、二人は私の手を掴み走り出した。
後ろからも前からも真選組に挟まれ、諦めかけた瞬間女王さんは私の身体を抱え込み屋根へと移り、喜杏ちゃんも後に続きパトカーから屋根へと飛び移った。
すぐ側にあった貯水タンクの後ろに身を隠した。
「誘拐にならない、かな」
「大丈夫ヨ。誘拐じゃないもん、友達だから助けただけヨ」
「……そうだね」
「そよちゃん、私達もっと楽しいこと教えてあげるヨ」
あぁ。こんな素敵な人に出会えたことが何よりも嬉しいことだ。
そんな人達を巻き込みたくない。
だから私は振り向いてこう言った。
「一日なんて言ったけど、二人とも、ずっと友達でいてね」
次会う時はまた一緒に酢昆布食べようね。
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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時