4.リナリア ページ4
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AAと出会ったのは小3の時
俺の家の近くに引っ越してきた
学校で隣の席にやってきた
俺は何故か気になって話しかけてみた
「俺、春千夜。よろしく。Aちゃんだよね?」
それから毎日のようにAに話しかけた
最初は短文でしか返してくれなかった返事もいつの間にかたくさん話してくれるようになって、Aから話しかけてくれることも増えたんだ
俺はそれが嬉しかった
でもそれと同時にAが虐待されているのもなんとなく気づいてしまった。
気になった俺は聞いたんだ
その時のAは驚いたのと同時に酷く顔を歪めた
「教えてよ、絶対引かないから」
この言葉があってるのかなんて分からない
でもスルッと口から出たんだ
そしてAはポツポツと話してくれた
「私がいると男の人を連れて来れないから邪魔なんだって」
それから母親のことや虐待のことをポツポツと話して言った
まるで蓋が外れて流れ出た水のように
俺は横にいて頷きながら話を聞いていた
話を聞けば聞くほど胸糞が悪くなることばかりだ
「じゃあ、明日から放課後から夜ギリギリまで俺と遊ぼう、そうしたら家にいる時間少なくなる!」
そう言うとAはとても嬉しそうな、笑顔でありがとうと言ってきた
なんだか胸が苦しくて、これを恋と気づくのには時間はかからなかった
恋と気づいてからは、嬉しくて更にAに話しかけた。一緒に入れるだけで嬉しかった。
通学路にはジニアの花が咲いていた。
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作者名:アイリス | 作成日時:2023年4月5日 14時