魅惑的な君と【そらる】 (ページ41) - 小説

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Aside

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彼の家を出て数日。

元の暮らしに戻った。

毎朝同じ時間に起きて。

同じ時間に家を出て。

同じ時間の電車に乗って。

同じ職場で同じ仕事をする。

彼が、全部変えてくれたはずだったのに。

離れても結局、私の心の中は彼のことばかり。

今日も仕事を終え、最寄り駅の改札を抜ける。

『…また、雨』

雨の日はいつも、胸がキリリと痛む。

心配はいらない。

私のバッグの中にはいつも折り畳み傘が入っている。

自分の為に、使うもの。

「折り畳み傘じゃ、30分歩くには小さくない？」

なのに、どうして会っちゃうの。

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作者名：てぃー | 作成日時：2019年10月21日 0時