魅惑的な君と【そらる】 (ページ12)

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そらるside

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想定外だった。

自分よりもずっと歳下の女の子。

それなのに一切甘えを出さずに自分で進もうとする。

水掛け論状態だった。

頼って欲しかった。

『…っくしゅん！』

その時、彼女のクシャミで俺は覚悟を決めた。

彼女の腕をつかみ、部屋へ入るように促した。

そ「風邪ひいちゃったんでしょ。
俺に責任があるから、やっぱり上がっていきな」

そこでようやく、彼女は俺に負けてくれた。

『あ、ありがとう…』

そ「今お風呂沸かすから。
汚いけど、ここ座ってて」

二人分のタオルと、Aさんの分の着替えを用意した。

サイズ大丈夫かな…まぁいいか。

そ「ほいタオル」

『結局、私がお世話になっちゃった』

そ「傘忘れたの俺だから気にすんな。
コーヒー飲める？」

『な…飲めますよっ』

まだ若いから、という意味で聞いたつもりが嫌だったのだろうか。

少し頬を膨らませて答える彼女。

でもそのあとで、砂糖とミルク多めでって肩をすくめて笑う。

そんな彼女に見惚れてしまった。

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