イレイザーは先生兼保護者【ヒロアカ】2 (ページ5)

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・アフターケアページ5

－陽side－
－保健室－

のそりとベッドから起きるとカーテンの隙間から茜色の光がこぼれていることに気がつく
ずいぶんと寝ていたみたい

コッコンッと音がした
「失礼します
リカバリーガ、あ、…留守か」

その声でほぼ閉め切られたカーテンの外側の状況がわかった
ついでに、入ってきた人も

相「陽ちゃん起きてるか、体調は？」

『お…おきてる、さっき起きたの
体調は、その、ちょっとだるい、かな』

ヒーローになるのに警報でダメになるなんて
なんか、情けなくて
すごく、後ろめたい
ちゃんと目見て話せる？
大丈夫って笑顔で言える？

相「…そう、カーテン開けてもいい？」

『あ、うん』

カシャ
カーテンが揺れて動こうとする
『だっ、だめっ』

止まった
止めてしまった
『あ、えと、その、

…なっなにしてんだろ
ごめん、やっぱり開けていいよ』

相「あー、いや待つ、落ち着くまではこのままで」

相「リカバリーガールから話聞いたよ」

『ぁ…うん』
呆れた
ガッカリした
そんなこと言わないで

少し身構えた

けど

相「セキュリティ3の突破なんて今まで1度もなかったから俺達も慌てた」

『…』

相「…怖かったね」

『…う、ん』

相「ああいう時こそ近くに居れたら良かったんだけどな」

『それはっ…』

相「うん

あのね
陽ちゃんが気に病むことないと思うよ

まだお前達はヒーローの卵で、みんな立派そうに見えて、みんな未熟で穴だらけだ

穴を埋めるように長所を伸ばして成長して、ようやく羽が生える」

『わたし、…このままでいいの？
…わ、私も、お兄ちゃんみたいになれる…？』

相「俺、みたいには、ならん方がいいと思うけどな…
そのくらいのヒーローになることは保証する
俺が皆必ず最後までみて責任をとる
短所の補い方だって教える

だから、大丈夫」

お兄ちゃんの”大丈夫”はいつだって心強い

『…だいじょうぶ』

相「そう、焦らないで、大丈夫」

『焦ってる…？』

相「かもな

今日は疲れただろ、帰れそうか？」

なんか、ちょっとだけ、大丈夫な気がする
顔上げて話せる気がするからカーテンに手をかけた

ジャｯ
『…帰れる
帰ろうっ、お兄ちゃん』