(30)お昼のメッセージ ページ34
神妙な面持ち、かつ無言で食堂への道を2人で歩く
お昼のラッシュタイムを過ぎた廊下には足音だけ
かっちゃんにも思うことはあったのだろうけど、それについて口にはしなかった
切「おーい、こっち！こっち！」
手を振る切島くんと瀬呂くんを見て、ぱっ と切り替えて明るい声を出す
『席取ってくれてありがとー！激混みだね』
そんな調子で騎馬戦組とお昼を食べる
あの時のあの作戦がよかった、ハチマキへの執着が凄かった、空中を飛んでB組を追った時には魂が抜けたかと思った＿＿
そんなことを笑いながら言い合って反省会をした
−相澤side−
相「ようやく昼休憩か
身内がいると妙に疲れるもんだな」
マ「いや〜白熱してたからなー！
騎馬戦でB組追ってぶっ飛んだのは流石に叫んじまった！」
相「…あれは着地で地面にぶつかるんじゃないかと肝が冷えた
まあ、そんなことなくて安全管理は徹底してたな」
マ「ホントそれ！サイコーだったって褒めてやりたい！」
相「そうだな、今度言ってあげてくれ」
まだ午後のトーナメント戦が残っているが、マイクの言う通りよくやっていると褒めてやりたい
きっとあの子は何かしら欠点を見て悔やむだろう
こんな時に教師じゃなかったらとびきり褒めちぎってやれるのに
まぁ、それは今さらだな
……代わりにお菓子でも買おうか
マ「…なーに微笑んじゃってんの」
どうやら、茶菓子に盛大に喜ぶ陽ちゃんの姿を想像していたら笑っていたらしい
相「あ？あー
マイク、前話してたお菓子屋さんどこだ」
マ「脈絡無ぇな…
なんだ？陽ちゃんのか？
てか、あそこはお菓子も売ってるコーヒーショップ！
アッチじゃなくて、ラジオ局の人が言ってたとこのが…」
マイクが携帯を操作すると同時に俺の携帯が振動する
”ラジオ局の人が言ってたとこ”の名前と地図を送ってくれたようだ
学校から意外と近い
相「ありがとね」
マ「ノープロブレム！
あとは…
労いだけじゃなくて応援もしてやれよ？」
”お兄ちゃん？”と言葉を続け、携帯のメッセージアプリを開いたままそれに注目させるように振る
たしかに校内でも個人チャットなら兄妹でいられる
教師じゃなかったらという思いを見透かされているようで癪だが…
相「…お、虫」
マ「イヤｱﾞｱﾞｱﾞ！！！なに！？どこ！？取って！イレイザー！！早く！！ウソだろ！？」
相「うん、嘘」
マ「なんっっっで今ウソつく！！！」
よしスッキリしたし、メッセージを送ろうか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 299人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：文旦 | 作成日時：2022年11月30日 3時
