(15)うるさい警報 ページ2
−陽side−
ウウ〜〜
『〜うぁ』
何！？
緑「警報！？」
麗「味噌汁が…！」
[セキュリティ3が突破されました 生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難してください]
再度鳴るけたたましい音のせいで冷や汗が背中を伝う
大丈夫、大丈夫
ここは雄英、お兄ちゃんもいる
怖くない
大丈夫、落ち着いて
緑「大丈夫？」
『っ大丈夫、大丈夫だよ…』
緑「でも、手が震えてる」
『…うん、大丈夫』
緑「陽ちゃん…」
頼むよ、おねがい
お茶子ちゃんと飯田くんが気づく前に
治れ、治って…！
飯「セキュリティ3ってなんですかっ？」
「校舎内に誰か侵入してきたってことだよ！3年間でこんなの初めてだ！！君らも早く！！」
「いてえいてえ！！」「押すなって！」「ちょっと待って倒れる！」「押ーすなって！！」
いま大きい声を出さないで…！
『はあｯ』
やばい、駄目だ
焦らないで、大丈夫、深呼吸を…
緑「陽ちゃんやっぱり、どぅあ！？」
麗「いたっ！！急に何!!?」
飯「さすが最高峰!!危機への対応が迅速だ!!」
『なんっで…は、はぁ…もうっ』
緑「迅速すぎてパニックに…
どわーーーしまったー！！」
『いっちゃっ、』「デクくん！！」「緑谷くーーん！！！」
『は…っ…はあっ』
くるしい
やだ
うるさい
こわい
もう やめて
「っし」
パシッと誰かが私の手を掴んで引っ張る
そのまま器用に私を壁際に寄せ人波にのまれないよう盾となってくれた
「大丈夫そ？」「おい陽、大丈夫か」
聞き覚えのある少し慌てた声に安心して壁沿いに座り込んでしまった
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作者名：文旦 | 作成日時：2022年11月30日 3時
