7.安心して ページ8
−陽side−
『は、』
目が覚めて視界にはいるのは見覚えのない場所だった
ベッドも カーテンも 天井も 全部真っ白で、ピッ ピッ と鳴る無機質な機械音が聞こえるだけ
誰か居ないものかと恐る恐るカーテンを少しめくってみた
シャッ
相「起きたか。おはよう」
『お、はようございます…？』
相「ここ、病院ね。怪我が酷かったから運ばせてもらった。…名前、言える？」
『律具陽』
相「俺の事は分かるか？」
『イレイザーヘッドさん』
相「よし。記憶はありそうだな。
あと、どっか痛いところとかあるか？」
そう言われて、そこらじゅうが痛いので自分の身体を見回したら左手に巻かれた包帯に気がついた
それを引き金にして頭からぬけていた恐怖が
自分の悲鳴で聞こえなかったはずの音が
鮮明に
思い出された
＿ドスｯ
次第にドｯ ドｯ と心臓が激しく音をたて
サァー と頭のてっぺんから全身にかけて血の気が引いて冷たくなる
相「…陽ちゃん？」
『…ぁ』
さらに声をかけられたようだが、頭に響く心臓の音にかき消されて何を言っているか聞き取れなくなる
相「＿＿＿、＿＿＿！」
＿＿陽。
『ひっ』
イレイザーが両親と重なる
伸ばされた手に”殴られる”と思い身構えた
が、衝撃はこなかった
抱きしめられていた
それも怪我に触れないように軽くそっと
相「ここに君を傷つける人はいない。…だから、その、安心してくれ。」
誰かに抱きしめられるなんてもう無いと思っていた
温かくてほっとした
しばらくして顔をあげると眉を八の字にした彼と目が合った
相「もう大丈夫そうか？」
『うん』
相「なら、よかった」
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文旦(プロフ) - お騒がせしております。文旦です。もうほんとに大変申し訳ない。何してんだと思いました。すいません。応援してくださっている皆さんありがとうございます。これからもどうかこんな作者を応援よろしくお願いします。 (2022年8月16日 4時) (
レス) id: bf8e4c0879 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文旦 | 作成日時：2022年8月16日 3時
