花弁がさんじゅうよんで音がみっつ ページ42
◆◇
『えぇ……なんなんですか、柱の人の中で部下に下の名前で呼ばせること流行ってるんですか?』
宇髄さんに確実に弱くて使えない奴認定されていると思っていたから、いきなりのことに驚いた。
「なんで嫌そうな顔するんだよ!!嫌なのか?!あぁ?!」
『喜んで呼ばせていただきます!!』
ほんっと、この人怖いよね。
顔が整ってるからか、睨むと余計迫力増す。
不死川さんの、眼力には負けるけど……。
「おうおう!派手に呼びやがれ!ついでに、嫁になるか?」
『包帯だらけで、嫁3人傍に置いて言う冗談ですかそれ』
ケラケラと機嫌良さそうに笑う天元さん。
それに連れられるように私も笑った。
「ま、冗談だけどな!」
「あんたなら、私は大歓迎だけどね」
「私もです〜まきをさんみたいに怖くないですし!」
「はぁ?!どういう意味だ?!それ!!」
天元さんの言葉にのっかるように、まきをさんと須磨さんも笑った。
……2人が喧嘩するのを慌てて雛鶴さんが止めに入って、それを見て天元さんがまた豪快に笑う。
騒がしいなぁ、なんて思っていると突然目の前がぐにゃりと歪んだ。
「Aさん?!」
雛鶴さんの焦った声が聞こえた時には、私の目には綺麗な朝焼けの空が見えた。
頭がぐるぐるして、あまりの気持ちの悪さに瞼がどんどん下がっていく。
それと同時に、全身がズキズキと痛み出した。
え、私死ぬの?まだ原作、6巻もいってないよ?
『っ、あー……だから無理だ、って言った……のに』
お館様と天元さん。死んだら私、貴方達2人の所に化けて出てやりますからね。
そこで、私の意識はプツリと途切れた。
◆◆
宇髄side
Aがいきなり倒れた。
さっきまで、俺や須磨達を見て笑っていたのに。
「うわぁぁ、Aちゃぁぁん!!」
俺の隣では、須磨が涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらAの体を揺すっていた。
「おい!すぐに、隠を呼んでくれ!」
近くにいた鎹鴉にそう伝えると、一目散に飛び去っていた。
どんどん顔色の悪くなっていく姿に焦って、抱き抱えると気づいた。
「……んだよ、これっ」
あいつの治ったはずの手は傷が開いたのか、血だらけだった。
記憶を掘り返しても、あいつは痛がる素振りを見せていなかった。怪我したら1番に泣きわめきそうだが……
「宇髄さん!」
「胡蝶!!」
動揺していると、慌てた様子で胡蝶が来た。
どうやら近くで任務があったようだ。
隠に担がれるあいつの背中は酷く小さく見えた。
1415人がお気に入り
「鬼滅の刃」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこもち(プロフ) - RiXDiQRqwJmNoA0さん» コメントありがとうございます。善逸ってめちゃくちゃ可愛いですよね!可愛い善逸目指して書いているのでそう言っていただけると嬉しいです! (2019年11月17日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
RiXDiQRqwJmNoA0(プロフ) - 善逸の結婚しようから夜中に奇声を発していました、なのに!なんなんですかこのかわいさ!もはや最高です。 (2019年11月17日 22時) (レス) id: 38913fc6bb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - わろちさん» 夢主は普通の高校生からのトリップなので、まぁ…すぐ腕おられますよね笑ありがとうございます (2019年6月29日 9時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
わろち - 簡単に腕折られてて笑った。おもろいけどさ (2019年6月29日 0時) (レス) id: 1a2b7bb68b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - アイスクリームさん» すみません!私も更新した後に気づいて、全て続編の更新と共に直す予定です。本当にすみません! (2019年6月26日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょこもち | 作成日時:2019年5月31日 22時